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闘うジャーナリスト・佐々木奎一がゆく! ワーキングクラスの被抑圧者たち 第29回

残酷な犬猫虐待が多発!下半身切り取り、性の対象、頭部に刃物刺す、エアガンで撃ち抜く…

文=佐々木奎一/ジャーナリスト
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川崎市の事例

・14年6月、川崎市中原区 「猫のヒゲは必要ない」と言って切った人物が通報された。

・日付不明、川崎市宮前区 子猫が銀色のスプレーをかけられて弱っているところを見かけた通行人が通報。警察が到着する前に子猫は死んでいた。この付近では14年8月に、民間駐車場で下半身が切り取られた子猫が発見されている。

・14年11月、川崎市内の某公園周辺 引っかき傷によって血だらけの腕で、暴れている成猫の尻尾を持って歩いている不審者が目撃された。この公園周辺では1年ほど前から猫の数が減っているという。猫を袋に詰めているところを見たとの目撃報告もある。

・日付不明、川崎市幸区 飼い主がボールのように猫を蹴飛ばしたり、床に投げつけていたことが判明。

・川崎市麻生区 07年頃から虐待が疑われる現象が続いている。07年10月には左前足の先が切れた子猫が保護された。それから数年後、足先が切断された猫を近くの住人が保護。さらに数年後、個人墓地の前にタヌキや猫の足らしきものが数本置かれていた。13年3月、成猫の左前足が切られているのが見つかった。同時期、ほかの猫の左足先も切断されていた。

・14年11月、川崎市宮前区 散歩中の犬が、魚のアラに青緑の粉が付着して置かれていたのを食べて痙攣を起こした。

・14年、川崎市内 昨日まで元気だった野良猫が突然、外傷もないまま死体で発見される事件が7~8回も続いた。同年9月にも、ぐったりしている猫を見かけた通行人が動物病院に連れて行き血液検査をしたところ、自動車用バッテリー液を飲んだ疑い。その猫は同日、死亡。

・13年6月、川崎市内 3日間で計6匹もの野良猫が相次いで不審死。何者かがエサに毒を盛った疑い。

・13年11月、川崎市麻生区 血を流している猫が見つかり、左足首あたりが切断されていた。動物病院によると、狩猟用の罠であるトラバサミに挟まれた可能性が高く、同年中に同様の事件は2例あったという。横浜市磯子区でも、野良猫が前足をトラバサミに挟まれ、鎖ごと引きずっている姿が目撃されている。

情報がほとんど黒塗りされている東京都

 東京都でも虐待は多数起きている。公文書の件名を一部列挙するだけでも、惨状を垣間見ることができる。

「地域猫の監禁と虐待の疑い」
「隣の家の子供に猫が虐待されている」
「譲渡先で、譲渡した子猫2匹が不審死した件」
「飼い猫2匹がペンキに漬けられた件」
「アパートの住人が飼い犬を性対象にしている」
「目黒区での猫の遺棄・虐待、猫を保護したい」

 しかし、肝心の具体的な内容については、「特定の個人を識別することができるものであり、公にすることにより当該個人の権利利益を害する恐れがある」という理由で、多くの箇所が黒塗りされていた。こうやって臭いものにふたをして目を背けていると、いつまでたっても不幸な犬猫はなくならない。筆者は、東京都に対し異議申し立てをして、黒塗り部分の開示を求めている。

 なお、東京、横浜、川崎だけでもこのように虐待は横行しているが、実に一件たりとも逮捕、立件された形跡はない。このような状況が虐待をはびこらせる一つの要因といえよう。
(文=佐々木奎一/ジャーナリスト)

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