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あの株価“爆上がり”新興企業の正体?上場からたった1カ月で株価10倍

文=編集部
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 新規上場銘柄の中でも出色の株価形成となり、注目されているのがクラウドシステムの支援企業、テラスカイである。新規上場からわずか1カ月で株価が10倍に跳ね上がった。

 4月30日に東証マザーズに新規上場。公開価格は1700円。初値は上場2日目の7650円で公開価格の4.5倍。5月の連休明けには、1万円台に乗せ、その後も、一気に値を飛ばした。5月の最終営業日の29日の株価は乱高下し、一時、上場来最高値の1万8290円(740円高)まで買われる場面があったが、終値は1万5700円(1850円安)と押し戻された。この日の高値は公開価格の10.76倍だ。

 成長が期待できるクラウドシステムの会社だから人気を集めたのかと思いきや、どうもそうではなさそうだ。公募株数が20万株と少なかったことがプラスに作用したと見られる。品薄感が強いため、わずかでも買いが入ると品薄感が増し株価はさらに上昇した。すなわち、「買うから上がる。上がるから買う」という投機的な側面が強まったのだ。「公開価格の20倍の3万4000円まで上がる可能性がある」(市場筋)

クラウドサービスの草分け米セールスフォース社と資本提携

 テラスカイとはどんな会社なのだろうか。同社が東証マザーズに新規株式公開できたのは、クラウドシステムの支援企業だったことに尽きる。

 従来、コンピュータはユーザー自身がハードやソフトを保有・管理していた。それを、インターネットを介してサービスを受け、利用料金を支払うのがクラウドだ。同社社長の佐藤秀哉氏は、1987年東京理科大学を卒業し日本IBMに入社。

「2001年、クラウドサービスの草分けである米セールスフォース・ドットコムの日本法人の立ち上げに参画した。2005年、クラウドのSI(システムインテグレーター)とIT(情報技術)コンサルティングを手がける企業の社長に転身。翌年、この会社の営業・技術者をMBO(経営陣による買収)で入手した。これが現在のテラスカイである」(11年4月7日付「ダイヤモンドオンライン」より)

 会社設立は06年3月。東京都中央区に本社を置く。10年にNTTソフトウェア、14年に元勤務先のセールス社と資本提携した。テラスカイは世界最大の顧客関係管理(CRM)ソフトであるセールスフォースに特化したクラウドインテグレーターとして、顧客企業に対し導入支援およびシステム構築を行っている。セールスフォースの導入実績は富士通ゼネラルや小田急バス、昭和シェル石油など1700件以上である。16年2月期連結決算の売上高は前期比41%増の23億400万円、営業利益は20%増の1億9200万円を見込んでいる。

BusinessJournal編集部

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