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“戦国時代”音楽配信サービスは、すでに斜陽産業? 市場規模半減、撤退相次ぐ

文=寺尾淳/ジャーナリスト
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“戦国時代”音楽配信サービスは、すでに斜陽産業? 市場規模半減、撤退相次ぐの画像1音楽配信サービス「AWA」

AWA、LINEアップルが新規参入

 5月27日、エイベックス・デジタルとサイバーエージェントの共同出資会社AWAがサービスを開始し、翌28日にLINEが「LINE MUSIC」の近日中のサービス開始を予告。6月8日に米アップルも音楽ストリーミングサービス「アップルミュージック」を開始すると発表した。スマートフォン(スマホ)で聴ける定額制音楽配信サービスの競争がにわかに熱気を帯びてきており、メディアでは「同サービス戦国時代の始まり」などと煽られている。

 現行の定額制音楽配信サービスは大きく分けると、自分で聴く曲を選べる「選曲型」タイプと、個別の曲は選べず音楽ジャンルごとに設けられたチャンネルを選び、ラジオや有線放送のようにBGMとして聴き流す「ラジオ型」タイプの2種類がある。

 新しく加わったAWAの「AWA」(選曲型/iOS、Android)は約100万曲で、プレミアムプランは月額1080円、ライトプランは月額360円(8月まではキャンペーンで無料)。レコチョクの「レコチョクBest」(選曲型/PC、iOS、Android)は150万曲以上で月額980円だが、1アーティスト限定のアーティストプランは月額324円。NTTドコモの「dミュージック」(選曲型/PC、iOS、Android/ドコモユーザー専用)は約100万曲で月額934円。NTTぷららの「ひかりTVミュージック」(選曲型/iOS、Android)は150万曲以上で月額980円。アップルミュージックも選曲型でiOS、PCに対応し3000万曲以上。6月30日に開始し月額9.99ドルだが日本語版のサービス内容は未定。

 中でもレコチョクBest、dミュージック、ひかりTVミュージックは、国内の主要な音楽ソフト会社が資本参加しているレコチョク系サービスであり、J-POPなど邦楽に強いのが売りで、発売直後の新譜や特定のアーティストを除けば幅広く揃っている。

 USENの「スマホでUSEN」(ラジオ型/iOS、Android)は1000チャンネル以上で月額490円。NTTドコモの「dヒッツ」(ラジオ型/iOS、Android/ドコモユーザー以外も聴取可能)は約500チャンネルで月額500円と300円の2つのコースがあり、特定アーティストのチャンネルもある。KDDIの「うたパス」(ラジオ型/iOS、Android/auとソフトバンクユーザーが聴取可能)は300チャンネル以上で月額300円。ラジオ型は選曲型よりも月額利用料金が安く設定されている。

 なお、「LINE MUSIC」はLINEとエイベックス・デジタル、ソニー・ミュージックエンタテインメント、ユニバーサル・ミュージックが共同出資したLINE MUSICが運営する形態となる。詳細は選曲型かラジオ型かもまだ不明だが、LINEは日本国内で5200万人以上のユーザーを抱えているので、ユーザーに強く支持されれば定額制音楽配信サービスの中で一気にトップに立つ可能性を秘めている。

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