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トヨタ役員逮捕 社長会見、極めて異例の危機管理に“7つの驚き” 他社は真似厳禁!

熊澤啓三/アーサメジャープロ代表取締役
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驚き7

 女性の登用、グローバル化対応の視点で、ハンプ氏登用は今年の役員人事の目玉でしたが、その抜擢人事が個人の犯罪容疑によって裏目に出るかたちとなりました。その任命責任を必要以上に追求されることを恐れた豊田社長が、記者会見を設定したと筆者はみています。これを「先手を打った」とみるか、「焦った」とみるかは分かれるところですが、筆者は後者と受け止めました。

 豊田社長がやるべきことは、有罪確定に備えた対応と、社外から経営幹部を迎える際の「身体検査」、さらにコンプライアンス教育をどのように強化するのかを検討し、迅速に公表することだと思われます。

総括

 ここ5年ほど、大手企業を中心に危機管理や危機対応への準備・研修が徹底される傾向が強まる一方、過剰に「早期対応」した結果、危機管理に失敗したケースもみられます。企業の担当者はもちろん、筆者らのようなコンサルティング側も「早ければいい」という一本調子は厳に慎むべきです。今回のトヨタ会見が、結果としてそれに該当しないことをお祈りします。
(文=熊澤啓三/アーサメジャープロ代表取締役)

●熊澤啓三(くまざわ・けいぞう)
 アーサメジャープロ代表取締役。1982年東京大学理学部卒業後、日産自動車に入社。販売促進部や営業企画部でマーケティングや中期事業計画立案などを担当後、広報部、海外営業(中国日産)などを経て2000年に退社。その後、米国系PR会社フライシュマン・ヒラードやエデルマンの日本法人で役員を歴任。自動車、IT、製薬、金融など幅広い領域で企業の危機管理や企業とマスコミの接し方を考える「メディアトレーニング」、ブランド戦略などの構築で助言を行ってきた。10年に独立し、アーサメジャープロを設立した。

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