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住友林業、なぜ海外で大人気?海外進出で他社圧倒、「逆張り経営」の秘密

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 一方、住友林業が得意とするのは日本伝統の「木造軸組工法」。ツーバイフォー工法と異なり床、壁、屋根を柱と梁の軸組で支えるのが特徴。近年はこの工法を進化させた「ビッグフレーム構法」を同社はウリにしている。

 両工法ともそれぞれ一長一短があり、日本の気候、風土、地形に適した木造軸組工法が豪州のそれに適しているとはいえない。そこでヘンリー社は、ツーバイフォー工法に断熱性、耐久性などに優れた住友林業の住宅技術を部分的に採り入れ、豪州住宅市場でツーバイフォー工法住宅の差別化を打ち出している。

 そして営業、施工など消費者と直接接触する表舞台はヘンリー社が全面的に仕切り、住友林業が商品開発、施工技術開発などの裏方を仕切るという二人三脚により、ヘンリー社は販売シェアを拡大している。

 この現地化戦略は北米市場でも基本的に変わらない。事業エリアを木造住宅需要が多いテキサス州に絞り、分譲住宅開発のブルームフィールド・ホームズ(50%出資)や住宅販売会社のギーエン・ホームズ(51%出資)との二人三脚で販売シェア拡大を図っている。

競合が国内で争っている間に、海外に盤石の地盤

 住友林業が腰を据えて海外市場開拓に注力しているのは、いうまでもなく国内新築住宅市場縮小への危機感が原因だ。市場縮小は業界全体の共通認識だが、競合他社が一斉に成長戦略の舳先を物流・商業施設や賃貸住宅の建設、中古住宅リフォーム事業に向ける中、これらの「過当競争市場で木造住宅技術に強みを持つ住友林業が奮闘しても、差別化や競争優位を見いだすのは困難」(業界関係者)との判断があるようだ。

 競合他社が国内市場で覇権争いをしている間に、海外市場で盤石の事業基盤を固めようとの成長シナリオといえる。

 国内市場での同質化競争に背を向け、独自の現地化戦略で高品質な「メイドインジャパン木造住宅」普及に成長を託した同社の今後が注目される。
(文=福井晋/フリーライター)

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