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消滅可能性都市・池袋の危機 破壊的“変貌計画”が始動 駅頭上の巨大デッキ出現構想

文=松崎隆司/経済ジャーナリスト
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「車中心ではなく歩行者優先の街づくりにしたい。女性の生活しやすい街づくりも考えていかなければならないと思います。さらに池袋は新宿や渋谷に比べればオフィス向けスペースが少ない。副都心としての機能を強化するという意味でも、西武HDには期待しています」(同)

 しかし商業都市として復活しても、住宅地としての池袋にはまだまだ課題がある。日本創成会議・人口減少問題検討分科会は昨年5月、少子化と人口減少により存続が危ぶまれる全国896市区町村の「消滅可能性都市」(10年からの30年間で、20~39歳の女性の人口が5割以上減少する見通しの都市)の一つとして豊島区を指定した。東京23区では唯一だ。

 これに対して、西武HDの後藤社長は次のように語っている。

「元本社ビル跡地の再開発では、企業誘致で雇用を創出し、池袋駅周辺の街を活性化する。さらに消滅可能性都市との指摘を受け、豊島区はすでにいろいろな取り組みを行っている。私も若い人が住みやすい街づくりに協力していきたい。最大の課題は子供の問題。西武グループは、認可保育所Nicot(にこっと)や、子供の健全な発育を支援するための子供応援プロジェクト『西武塾』を展開している。今後池袋の南口の再開発の中でも、そういった観点を織り込んでいければと思っています」

 果たして池袋は新宿や渋谷を超える副都心として再生されるのか、注目したい。
(文=松崎隆司/経済ジャーナリスト)

松崎隆司/経済ジャーナリスト

松崎隆司/経済ジャーナリスト

1962年生まれ。中央大学法学部を卒業。経済出版社を退社後、パブリックリレーションのコンサルティング会社を経て、2000年1月、経済ジャーナリストとして独立。企業経営やM&A、雇用問題、事業継承、ビジネスモデルの研究、経済事件などを取材。エコノミスト、プレジデントなどの経済誌や総合雑誌、サンケイビジネスアイ、日刊ゲンダイなどで執筆している。主な著書には「ロッテを創った男 重光武雄論」(ダイヤモンド社)、「堤清二と昭和の大物」(光文社)、「東芝崩壊19万人の巨艦企業を沈めた真犯人」(宝島社)など多数。日本ペンクラブ会員。

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