東京都内の東武東上線の踏切。自殺予防「いのちの電話」のポスターが掲示されている。自殺予防、いのちの電話、0120-738-556、毎月10日、とある。
昨年、東上線で発生した人身事故は34件あり、「人身事故最多路線」になったが、6月以降は過去7年間で最も少なかったのだ。
鉄道の運行情報を配信しているレスキューナウのデータを基に、2008年以降の7年間について、5月末時点と年間の人身事故件数を示したのが下の表だ。
【東武東上線 人身事故発生件数】
※左側の数字は5月末、右側は年間の件数、カッコ内は1カ月当たり
15年……9件(1.8)
14年……18件(3.6)→34件(2.8)
13年……11件(2.2)→32件(2.7)
12年……10件(2.0)→34件(2.8)
11年……6件(1.2)→20件(1.7)
10年……14件(2.8)→29件(2.4)
09年……11件(2.2)→23件(1.9)
08年……8件(1.6)→25件(2.1)
件数は年によって2つの傾向に分かれる。09年、10年、14年は6月以降に事故が減っているが、08年、11年、12年、13年は6月以降に増えている。同様の傾向は東京急行(東急)の主要3路線でもみられた。
レスキューナウのデータによると、東急東横線、東急田園都市線、東急大井町線を合わせた人身事故件数は、過去7年間で以下のように推移した。
14年……14件(2.8)→29件(2.4)
13年……10件(2.0)→25件(2.1)
12年……11件(2.2)→26件(2.2)
11年……7件(1.4)→26件(2.2)
10年……12件(2.4)→28件(2.3)
09年……14件(2.8)→32件(2.7)
08年……5件(1.0)→22件(1.8)
5月末時点との比較で、6月以降に事故が減少したのは09年、10年、13年、14年。反対に6月以降増えたのは08年と11年で、12年を除けば7年中6年が東上線と同じ傾向だった。