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有馬賢治「今さら聞けないマーケティング 基礎の基礎講座」

キリンのノンアルビールとコンビニの常温ペットボトル、意外な誕生秘話とは?

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio
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 例えば、キリンビールが完全にノンアルコールのビール「フリー」を他社に先駆けて発売しましたが、これは「運転手でも飲めるビールを」という要望に応えてのものでした。また、ローソンが常温のペットボトルの販売を先駆的に始めましたが、これも「夏場に水滴がつかない飲み物を持ち歩きたい」という顧客の要望を察知しての工夫からでした。ほかにも、売れるものや売れる仕組みのための各社の工夫は多数あります。折に触れて紹介したいと思います。

――マーケティングとは、顧客のためにはどんなことでもするということでしょうか?

有馬 基本は顧客の要望に応えることがマーケティングですが、見失ってはいけないのは、自社の立ち位置です。顧客が求めるからといって、花屋が肉を売るために商品を展開しても、うまくいくわけがありません。「自社は何を提供して社会に貢献しているのか」をしっかりと理解して、マーケティングを実施することが大切です。近年、クレーマーの無理難題に悩む企業が増えていますが、自社が提供できるサービスの範囲をきちんと確認するべきでしょう。それを顧客に納得してもらえるように説明することも大事なマーケティングです。

 例えば、パソコン初心者の中には、ノートパソコンを買えばインターネットが家庭ですぐに使えると考える人もいるでしょう。しかしながら、実際はノートパソコンを手に入れることとインターネットのプロバイダ契約は別にしなくてはなりません。ノートパソコンを製造販売するメーカーが、そのあたりの事情も含めて説明できるようにコールセンターを設置することなどは典型でしょうね。

――ありがとうございました。

(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio)

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