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牧野知弘「ニッポンの不動産の難点」

歪んだ「新築住宅信仰」 なぜ良質かつ安価な中古住宅は普及しない?悪しき慣習と制度

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 ならばいっそのこと、土地、建物をすべてポイント化してみてはどうでしょうか。例えば、「物件Aは、土地の標高も高く傾斜もない。土壌汚染もなく災害にも強いから350ポイント。構造躯体はしっかりしているので250ポイント。空調設備は修理が必要なので10ポイント、トイレも改装が必要なので5ポイント」といったように、項目ごとにポイントを明示して最後に合計ポイントを算出する。消費者はこのポイントを物件ごとに見極めて買う。ポイントと価格の整合性にも目が向くようになるでしょう。

 このようにポイント化することで、数値的に納得できれば、意思決定がしやすくなります。ポイントの低い部分があっても、その部分は取得後にリニューアルすればよいと事前にわかれば、リニューアル工事で騙されることも少なくなります。こうしたポイント付与を「中古住宅評価機構」のような機関を創設して付与すれば、「権威」も加わって信頼性が増すものと思います。

 そろそろ従来の政策の延長線で物事を考えることから決別し、消費者の判断を助け、消費者が自主的に住宅を購入できる仕組みを考えるべき時代がきています。そのためには、消費者の目線に立ったわかりやすい視点が求められるのです。
(文=牧野知弘/オラガHSC代表取締役)

●牧野知弘(まきの・ともひろ)
オラガHSC代表取締役。金融・経営コンサルティング、不動産運用から証券化まで、幅広いキャリアを持つ。 また、三井ガーデンホテルにおいてホテルの企画・運営にも関わり、経営改善、リノベーション事業、コスト削減等を実践。ホテル事業を不動産運用の一環と位置付け、「不動産の中で最も運用の難しい事業のひとつ」であるホテル事業を、その根本から見直し、複眼的視点でクライアントの悩みに応える。

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