TBS放送センター(「Wikipedia」より/Nobukku)
こうした手法に「ページビュー(PV)稼ぎで、読者のことを考えていない」という批判があるが、「これは、今に始まったことではありません。例えば、テレビなどでも同じような方法が用いられています」(ニュースサイト編集者)という意見もある。
視聴者が見たい場面でのCMまたぎ、「○○(大物芸能人)が、この後すぐ!」とうたいつつ登場を最後まで引っ張る、番組表などでの過剰なあおり……といったものだ。これらの手法は、どのように生まれるのだろうか? 複数の番組で構成を務める放送作家は、番組制作の内情を以下のように語る。
「基本的に、制作関係者は『分計』と呼ばれる毎分視聴率を気にしていて、データを見ながら『ここ、分計弱くなっているね』という会話が日常的にあります。そのため、当たり前ですが、いかに自局にチャンネルを合わせてくれるかに腐心しており、例えば7時に一斉に番組がスタートする中、1局だけ6時56分に始まる番組があったりするのは、そういった意味がある場合もあります。中途半端な時間から開始することで、他局の番組が始まる前に視聴者を集めてしまおうというわけです。
また、他局の番組が終わるタイミングもひとつのチャンスです。番組を見終わり、視聴者がザッピング(チャンネルを頻繁に変えること)するタイミングで、多少“盛った”内容の番組宣伝VTRを流しておけば、そのまま観てくれるかもしれません。CMまたぎに関しては、『この後、AさんとBさんが喧嘩?』などあおるような内容にすることもありますが、よく見ると必ず『?』が入っており、逃げ道を作っているはずです」
「衝撃結末」「大激突」の嘘
しかし、中には「その『?』も入っていないような、過剰なあおりも存在する」と指摘するのは、テレビ局関係者だ。