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「脂肪の吸収を抑える」にダマされるな!“危険すぎる”機能性表示食品で問題噴出

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 このような制度では、すべては事後的に問題が発生することになり、大規模な健康被害が生じて初めて消費者庁が対応することになる。つまり、被害は真っ先に消費者が被ることになる。

企業のための制度

 さらに、健康被害情報の取り扱いと機能性食品表示のチェック体制にも問題がある。例えば、「難消化性デキストリン」を含んでいる食品が多数販売されているが、それら食品の科学的根拠等に関する基本情報を見ると「対象品との因果関係があると思われる健康被害情報はありませんでした」としている。ところが、この難消化性デキストリンは、インターネット通販では800円程度(400グラム)で販売されており、通販サイト「アマゾン」のカスタマーレビューには次のような情報が掲載されている。

「便秘は一向に解消できず、結局、病院で下剤を処方してもらいました」
「どうも合わないようです。お腹がパンパンになって便秘状態」
「この商品を朝、夜、4gずつ飲んでその日の夜から腹部の満膨感でベッドで眠れずにのたうちまわりました」

 さらに、「食品の新たな機能性表示制度に関する検討会報告書」(消費者庁)は「健康食品を含む消費者事故等に関する情報について引き続き適切に分析を行うことが適当である」としているが、厚生労働省は07年3月以降それまで同省のホームページに掲載してきた「『いわゆる健康食品』による健康被害事例(都道府県等から報告を受けた事例)」の公表を8年以上中止しており、分析しようにも、その健康被害情報を得ることができない。

 また、広告表示の問題もある。消費者庁は、「機能性表示食品の広告等に関する主な留意点」で次のように定めている。

「機能性表示食品の広告にあたっては、消費者に過大な期待を与えないよう、事実をありのまま表示することが大切です」
「届出表示が『本品には○○(機能性関与成分の名称)が含まれます。○○には、血中コレステロールを低下させる機能があることが報告されています。』であるにもかかわらず、『コレステロールを下げる』と広告した場合、消費者は商品自体に『コレステロールを下げる』機能があると期待すると考えられますから、このような広告は景品表示法及び健康増進法上問題となるおそれがあります」

 しかし、実際には「脂肪の吸収を抑える」「糖分の吸収を抑える」など消費者に過大な期待を与える広告が横行し、消費者庁もそれを放置している。
 
 以上見てきたように、機能性表示制度は企業のためのものであり、消費者庁はこうした「企業に顔を向けた行政」を転換すべきである。
(文=小倉正行/ライター)

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