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村澤典知「時事奔流 経営とマーケティングのこれから」

世界最大の広告祭「カンヌライオンズ」訪問レポート 世界の経営とマーケはここまで進化!

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「Social Good」はひとつの手段で、テーマありきではない

「カンヌ」のここ数年の受賞作品の傾向を見ると、人権や差別など社会課題の解決に貢献するものが高く評価されており、「Social Good」(社会の役に立つもの)が重視されているように見える。

 今年も、P&Gインドが「生理中の女性は、ピクルスの壺にさわってはいけない」という、ある種の差別を撲滅する生理用品のキャンペーン「TOUCH THE PICKLE」を展開した。また、アメリカのバーガーキングがLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)のための世界的イベント「サンフランシスコ・ゲイ・プライド2014」の開催を記念して「Proud Whopper」を販売したように、Social Good的な受賞作品が目立った。

 しかし、注目すべきはプロセスである。これらの企業は、やみくもにSocial Goodを取り入れたのではなく、ビジネス上のインパクトの大きさを算段している。ハーバード大学経営大学院のマイケル・ポーター教授が「CSV(共通価値の創造/CSR<企業の社会的責任>の概念を進化させ、企業と社会の両方に価値を生みだす企業活動を促進する経営戦略)」で提唱しているように、社会課題と事業課題を結びつけて課題解決を行うことがブランドの競争力向上につながることを認識し、その上でブランドに適したSocial Goodなテーマを選定している。

 P&GのCMOも、あるセッションで「始めからテーマありきではない。顧客インサイトを発掘した結果として、スケールを獲得できるテーマを見いだした」と述べていた。実際、P&Gインドのキャンペーンは290万人以上の女性が参加し、インドにおける同社生理用品の支持率も21%から91%にまで上がるなど、強力なインパクトがあったといわれている。

そのブランドならではの「Social Good」なテーマの選定アプローチ

 今後、日本でも社会課題をブランドと関連づけて解決するようなアプローチは増えていくだろう。しかし、その際、取り組むテーマについては十分な見極めが必要である。

 具体的には、以下の3つを踏まえた上で判断することが必要だ。

1.関心規模(そのテーマに関心のある層が、どのくらい存在するか)
2.ブランド適合性(そのテーマの課題は、ブランドとの関連性が高いか)
3.競争優位性(そのテーマに対し、自社ブランドは他社より効果的に課題解決ができるか)

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