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藤原実「気になりませんか?」(8月7日)

中年男性がトイレで女性誌「ヴァンサンカン」を読むと、なぜこんなにも人生が豊かになる?

文=藤原実/藤原実税理士事務所所長、内閣府所管公益財団法人日本生涯学習協議会認定ビジネスモデル・デザイナー<R>
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定期購読がオススメ

 また、雑誌は基本的に定期購読を申し込んでいます。もちろん、最初はちょっと立ち読みなどで試し読みをし、自分とテイストが合うと判断した場合は定期購読にします。

 定期購読する理由はいくつかありますが、買いに行く面倒を排除することとコスト面でのメリットを享受することがメインです。多くの雑誌は、定期購読に対して料金の割引制度を導入しており、また発売日より少し早く送付してきてくれるのもうれしいポイントです。

 雑誌は、スマホのようにクリックひとつでまったく関連性のないページに飛んでいくことができないというのも、集中した時間を過ごせる要因になっていると思います。

 定期購読していくと、その雑誌のくせや年間を通した型が見えてくるのも味わいがいのあるものです。ビジネス系でも実用系でもファッション系でも、時季ごとに恒例の特集が組まれることがあり、「この特集の頃、去年はこんなことがあったな」などと、記事をきっかけに思い出にふけることがあります。

 私は雑誌の定期購読を雑誌専門のオンライン書店「Fujisan.co.jp」で申し込んでいます。定期購読しまくっていることのデメリットとしては、自分が何を購読しているのか、時々わからなくなるということです。その点、このFujisan.co.jpを通して決済をしておけば、マイページで現在購読中の一覧を見ることができ、休止も簡単にできます。

 さらに、引っ越しをするときなど、個別に定期購読を契約していれば、個々の出版社に連絡することになりますが、Fujisan.co.jpでまとめて契約していると、マイページにログインすれば一括で登録を変更できます。この点も非常に便利です。

知らない世界に出会える雑誌の妙

 また仕事柄、自分がこれまでまったく触れたことがない業界について知る必要性が生じるときがあります。その際、各業界のマクロ統計や調査会社の概要を眺めることも有用ですが、業界誌を眺めるのも雰囲気を知るために役立ちます。そういう調査と連動しますが、「そのマーケットは、どのくらいの規模なのか」ということを肌感覚として知るために、そのジャンルの趣味雑誌がどのくらいあるのかを確認するのも役に立ちます。

 以前、「石」について調べていた時、「月刊 愛石」(石乃美社)という観賞石についての専門情報誌があることを知って衝撃を受けたことがあります。世の中には、どれだけ多様な価値観があるのだろうかと思いました。ちなみに、定期購読はしていませんが、その雑誌は読むと心が落ち着いた記憶があります。

 余談になりますが、記憶に残っている雑誌の一つに「雪合戦マガジン」(雪合戦インターナショナル)というのがあります。「雪合戦フリークの、雪合戦フリークによる、雪合戦フリークのための本格派スポーツ雪合戦専門誌」ということですが、印象深いです。

 自分が普段触れない世界の情報をまとめて垣間見ることができるという機能も雑誌にはあるのではないでしょうか。特に、バックナンバーを含めて、まとめ読みすると非常に効果的だと考えております。

 私が定期購読しているものはビジネス誌が大半を占めますが、趣味のガジェット系の雑誌も一部あります。広告を載せない雑誌の使用レビューや編集者の体験記などは結構参考にしてしまいます。

 そして、強烈におすすめしたいのが、自分の生活や価値観とはかけ離れた雑誌の定期購読です。これによって新たなアイデアや知らない世界からの示唆があります。私はなぜか「25ans(ヴァンサンカン)」(ハースト婦人画報社)を毎月読んでいます。

「『25ans』は、華やかで幸せな女性たちに、今の時代のゴージャスを体験するための情報を発信する、世界で認められたインターナショナル・ラグジュアリー・マガジン」とされていますから、私は想定読者の対象外です。まったく引っかかるところがありません。しかし、これを読み続けることで、自分の好みや慣れた価値観に流されてしまいそうな思考をリセットすることができます。武器になりそうなくらい角が硬い雑誌なのですが、登場する読者モデルの方々を含め、連載も知らない世界を見せてくれます。

 今後、雑誌も電子出版物とのハイブリッドになり、場合によっては電子出版物のみになっていくでしょう。小説やビジネス書を、Kindleなどの電子書籍で読むことには、もはやまったく違和感なく、むしろ便利だと思います。また、コミックは電子書籍版のみを買うようにしています。

 しかし雑誌だけは、トイレで読むという習慣のためか、紙媒体のものを入手したいと思ってしまいます。中年のノスタルジーもあるのかもしれませんが、今後も雑誌の購読は続けていきたいと思います。
(文=藤原実/藤原実税理士事務所所長、内閣府所管公益財団法人日本生涯学習協議会認定ビジネスモデル・デザイナー<R>)

藤原実/藤原実税理士事務所所長、内閣府所管公益財団法人日本生涯学習協議会認定ビジネスモデル・デザイナー<R>

藤原実/藤原実税理士事務所所長、内閣府所管公益財団法人日本生涯学習協議会認定ビジネスモデル・デザイナー<R>

税理士。内閣府所管公益財団法人生涯学習協議会認定ビジネスモデル・デザイナー。藤原実税理士事務所所長。1975年生。慶應義塾大学経済学部卒
moresutartups.net 藤原実税理士事務所

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