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山田修「展望! ビジネス戦略」

話題振りまくコスプレ社長のあの企業に危険信号?ファンドが次々と持ち株売却

文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役
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 1026種類あるトミカも「90%の利益は365種類から生まれている」とメイ氏は昨年指摘したが、トミカの商品構成には大きな変化は見られない。

厳しい船出

 メイ氏の功績はもちろんある。その容貌とコミュニケーション・センスで、今回の『ガイア』に限らずタカラトミーの新しい顔としての露出が著しい。スター・ウォーズ関連商品の発表会では、メイ氏自らダース・ベイダ―に扮したコスプレ演出はメディアでも大きく取り上げられた。ちなみに15年3月期決算発表会資料でも、「新聞掲載 広告費換算 対前年比130%」と誇らしげに紹介している。

 メイ氏がCOOとして1年間フルに執務した15年3月期の業績も冴えない。連結売上高は1498億円(対前年比3.2%減)、営業利益24億円(同27.2%減)、経常利益20億円(同 66.6%減)に沈んだ。そもそもメイ氏が副社長に就任した当時のアニュアルレポートには、「15年3月期の固い目標」として売上高1640億円、営業利益60億円という数字が掲げられていた。

「プロ経営者」として招請されたメイ氏だが、船出は厳しい。5月末に、筆頭株主だった丸の内キャピタルが運営するファンドが、全持ち株を売却した。持ち分は12.2%だった。新任社長が就任するのを契機に筆頭株主が全持ち株を売ってしまうとは、どういうことなのだろうか。丸の内キャピタルの全株売却は、投資ファンドのTPGが昨年12月に行った損切り売却に続いた格好となった。

「再生経営者は最初の6カ月が勝負」というのが私の経験則であり、黄金律だ。タカラトミーのOBとして、これからも同社の行方を注意深く見ていたい。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)

話題振りまくコスプレ社長のあの企業に危険信号?ファンドが次々と持ち株売却の画像3撮影=キタムラサキコ
●山田修(やまだ・おさむ)
経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第12期」が10月より開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長の「ロジカル・マネジメント」-私の方法』(講談社)ほか多数。

「有限会社MBA経営 公式サイト」
http://senryaku.p1.bindsite.jp/
「山田修の戦略ブログ」
http://yamadaosamu.blogspot.com/

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