ビジネスパーソン向け人気連載|ビジネスジャーナル/Business Journal
8月6日付河北新報記事によると、秋田市中心部に昨年末開店した「あきたタニタ食堂」が、「客足が思ったほど伸びず、苦戦を強いられている」という。その原因を同紙は「塩分摂取量が多く、濃い味を好む秋田県民の嗜好と合わないこと」などにあると推測している。
確かに、秋田県民の塩分摂取量は多いが、これは秋田県に限ったことではない。北関東から東北地方の各県も、塩分摂取量は西日本に比べて高いほうだ。塩分摂取量の多さが原因であれば、そもそも塩分摂取量の多い日本人に薄味のタニタ食堂は好まれないだろう。塩分だけではないように思える。
タニタ食堂の定食とファミリーレストランのランチを比べてみた。タニタ食堂は塩分量が少ないことが一つの特徴なので、塩分量が同程度のランチを探して比較してみた。すると、ファミレスにも低塩分食は意外とあるものだ。
タニタの「さわらの梅蒸し定食」は、1食当たりの塩分量が2.8gである。すかいらーくが展開するガストは「ミックスフライランチ」、ジョイフルは「和風ハンバーグ」が1食当たり3.8g、セブン&アイ・ホールディングス傘下のデニーズは「ビーフ100%ハンバーグ~デミグラスソース」が2.8gだ。
ファミレスのランチは塩分が多いが、こうした定番メニューにもタニタ食堂と同程度の塩分量に抑えたメニューがあるのだ。タニタ食堂とファミレスの決定的な違いは「エネルギー(カロリー)」だ。