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「だから直接聞いてみた forビジネス」

出版業界のあの「禁断」の謎を、大手出版社に直撃してみた!

文=酒平民 林 賢一/ライター
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–編集部に直接問い合わせをさせていただくことは可能ですか?

担当者 編集部はどう答えるかわかりませんが、編集部でないと答えられない質問だとは思います。つまり、著者と出版部とのやりとりの中で決めるデリケートな話もあると思うので、すべて詳らかにはできないでしょう。

–連載されている小説でも単行本にならないものもありますが、基本的にすべての連載が単行本化する方向で話は進んでいくのでしょうか。

担当者 雑誌に掲載された作品が書籍になることは、著者と編集者の共通した願いであると思いますが、ものによっては売れる可能性が低いと判断するケースや、著者が出版の意向を示さないこともあるでしょう。

–わかる範囲で結構ですが、連載された小説が単行本化される目安の分量というのはありますか。

担当者 例えば、256ページの普通のいわゆるハードカバーの本にする場合、大体400字詰め原稿用紙で400枚くらい必要です。つまり、物理的にその連載を少なくとも400枚分書き続けなければ本にはなりません。

–連載が終了した段階で、そこから本にする動きが始まるという流れでしょうか。

担当者 緊急出版しようと思えば掲載後1カ月くらいで出版に至ることもあるでしょうし、著者が改稿、推敲を重ねていけば1年かかることもあるでしょう。本によってまったく異なります。

–ありがとうございました。

 気になりすぎてしまい、野暮な質問をしてしまったことをここに謝ります。時と場合による――。それはそうですよね。今回の取材で得た情報といえば、400字詰め原稿用紙400枚分が単行本化の目安だということだ。とはいえ、これもケースバイケース。

 ちなみに、先日芥川賞を受賞した又吉直樹さんの『火花』(文藝春秋)は「文學界」(2月号)に掲載され、単行本は3月11日に発売。掲載から単行本化までの期間はおよそ2カ月である。これは例外の部類なのであろう。
(文=酒平民 林 賢一/ライター)

・林 賢一(はやし けんいち)
1979年、五反田生まれ。脚本、構成。学生時代から古舘プロジェクトで修業。参加作品は『古舘伊知郎トーキングブルース2014』、ドラマ『恋とか愛とか(仮)』(広島ホームテレビ)、アニメ『脇役目線』(WOWOW)など。映画監督・入江悠と仲間たちが映画を愛する人々へ贈るメルマガ【僕らのモテるための映画聖典】で「映画のカット数を数える」という無謀な企画を連載中。是非ご一読を。

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