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鈴木領一(すずりょう)のビジネスの超ヒント!

会社も社員も不幸にする「正社員採用」というギャンブル 甚大な労力をかけても無駄?

文=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネスプロデューサー

 休職という扱いであれば雇用契約は継続します。帰ってくる場所が明確に確保されていれば、エンジニアは安心して沖縄へ行けるはずです。沖縄で充電して、また東京で働きたくなったら、東京で仕事をすればいいんです。

 逆に沖縄の方も、東京で勝負したくなったら東京で働けるようにサポートできます。正社員として縛られていればできないフレキシブルな働き方です。この『交換派遣制度』は、これからの新しい働き方を立案する試みとして、なんとしてでも成功させたいプロジェクトです」

 野中氏が語った派遣会社間で行う交換派遣制度とは、まったく新しい概念で日本でも初めての試みだという。ストレスを抱えた社員の受け皿として、また、地方から都会へのチャレンジ促進のための新たな仕組みとして注目だ。

交換派遣制度とは?

会社も社員も不幸にする「正社員採用」というギャンブル 甚大な労力をかけても無駄?の画像4株式会社ヒューマンサポート代表取締役社長 粟國英雅氏

 ヒューマンサポートの粟國英雅社長に、交換派遣制度の意義について聞いたところ、次のような返答を得た。

「沖縄にも優秀な人材がたくさんいます。しかしこれまでは東京でチャレンジする仕組みがなく、東京の会社でも沖縄から人材を見つける仕組みもありませんでした。この『交換派遣制度』が成功すれば、沖縄から多くの人材を輩出することができるようになり、さらに東京から優秀な人材がやってきて沖縄の活性化にもなります。

 沖縄で成功すれば全国でも同じことができるのではないでしょうか。東京一極集中ではなく、全国規模で人材が動くようになれば、若者の可能性も増え、日本全体が活性化していくと思います」

 また、最近では「クラウドワーキング」というワークスタイルも増えてきている。在宅で専門性の高い仕事を請け負う働き方だが、時間や場所を選ばすに働けるため、若者からベテラン、育児中の女性にも広がり、“会社に顔を出さない働き方”として、新しいトレンドとなっている。

 このような新しい働き方に対応した会社のあり方を考えていかなければ、今後も会社と社員のミスマッチにより多くの可能性を失うことになるだろう。国も新しい時代に合わせた法改正に取り組んでもらいたい。それがすなわち若者の未来を救うことになるのだ。
(文=鈴木領一/ビジネス・コーチ、ビジネスプロデューサー)

鈴木領一/コンサルタント

鈴木領一/コンサルタント

 思考力研究所所長。行政機関や上場企業の事業アドバイスをはじめ目標達成のためのコーチングも行っている。プレジデント誌などビジネスメディアへの記事寄稿多数。また100の結果を引き寄せる1%アクション(サイゾー刊)は、氏のコーチングメソッドを初公開した書籍で、主婦から経営者まで幅広い層に支持されロングセラーとなっている。また、出版プロデュースの活動も行い、代表作には小保方晴子氏の『あの日』(講談社刊)がある。

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