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サクサク天丼のてんや、ちゃんぽんのリンガーハットが、怒涛の快進撃の謎!

文=編集部
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サクサク天丼のてんや、ちゃんぽんのリンガーハットが、怒涛の快進撃の謎!の画像1てんやの店舗(「Wikipedia」より/Kentin)
 天丼1杯が500円(並盛)からというお手軽な価格で食べられる「天丼てんや」が絶好調だ。ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」や機内食、ホテルなどを手掛けるロイヤルホールディングス(HD)傘下のテン コーポレーションが運営する外食チェーンだ。てんやは実に42カ月間、既存店売上高が前年同月比プラスを続けている。

 テンコーは1989年4月の設立。丸紅のグループ企業で、2002年に株式の店頭登録、04年にジャスダックに上場した。丸紅が保有する株式の一部譲渡を受けて筆頭株主となったロイヤルHDがTOB(株式公開買い付け)を実施、10年5月に完全子会社にして上場を廃止した。

 当時、牛丼チェーンの低価格競争に押されっぱなしで、既存店の売り上げの前年割れが続いた。てんやが変身するのは、12年4月に用松靖弘氏が社長に就いてから。ロイヤルホストの常務だった用松氏が送り込まれた。それまで手をつけてこなかった食材や調理方法にメスを入れた。揚げる前の衣の温度を専用器で管理し、独自仕様の新型オートフライヤー(てんぷら自動揚げ機械)を導入。サクサクした食感の天ぷらを揚げることができるようになった。

 その効果で、12年2月から15年8月まで既存店売上高は42カ月連続して前年を超えた。既存店売上高が今年に入って落ちてきた中核のロイヤルホストと好対照を見せている。

【ロイヤルホスト、てんやの既存店売上高 前年同期比推移】

※以下、チェーン名:14年12月期(通期)、15年第1四半期(1~3月)、15年第2四半期(4~6月)

・ロイヤルホスト:100.6%、99.1%、96.3%
・てんや:108.1%、105.7%、104.3%
(出典:ロイヤルHDの15年第2四半期決算説明資料)

ロイヤルホストは苦戦

 ロイヤルHDの15年12月期第2四半期(1~6月の累計)の売上高は、前年同期比4.5%増の620億円、営業利益は13.5%増の16億円だった。訪日観光客の増加で空港内レストランなどのコントラクト事業の売り上げは6.6%増の158億円、リッチモンドホテルなどのホテル事業は10.8%増の101億円と増収になった。外食事業の売上高は2.8%増の305億円。ロイヤルホスト(直営店223店)は2.6%減の164億円の一方、てんや(直営店145店)は12.9%増の62億円となった。

 かつて外食の王者だったファミレスは、2000年代には長期低迷に喘いでいた。だが、景況感の好転を背景に昨年はファミレスの復活が叫ばれ、ロイヤルホストも昨年は既存店売上高が前年を上回ったが、今年は苦戦が続いている。

BusinessJournal編集部

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