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ツタヤのCCC運営の図書館、不可解な図書購入めぐり疑惑浮上!在庫処分に利用?訴訟に発展

文=日向咲嗣/ジャーナリスト
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「その他/図書館新聞代会議費等」勘定の支出が他の区立図書館に比べて突出して多かった、ある図書館の指定管理者・T社に対し、過去2年におけるその部分の詳細な使途及び支出先について開示請求したのだが、区役所なら2週間以内に決定が出るのに、待てど暮らせど返事もなし。何度か催促して、請求から3カ月経過した11月になってようやく開示されたA4用紙1枚には、「その他支払い手数料」の内訳として、過去2年とも約200万円もの「顧問料」が計上されていた。

 しかし、その200万円がいったい誰に、なんのために支払われた「顧問料」なのかは、一切記載されていない。特定の政治家に献金されたのか、コンサルタントに支払われたのか、それとも労務対策を依頼している顧問弁護士の報酬になったのかと、さまざまな疑念が沸く。

 ちなみに、T社の前に同じ図書館を運営していた指定管理者B社の時代を調べると、同じ「その他支払い手数料」勘定の支出は、年間たったの4万8000円であった。

 もちろんT社には、その支出先まで開示するよう再度請求を行ったが、この事業者はそれ以上の開示を完全拒否。区の情報公開担当部署に問い合わせると「開示するよう担当部署が指導はするが、法的な強制力はない」との回答だった。区から道路工事を受注した施工会社が、社内の情報を一般に開示する義務がないのと同じく、公の施設の運営を担う指定管理者は情報開示の法的義務はないというのだ。

 市民の血税で運営されている公共施設に関する支出は、本来ならば1円単位まで支出内容が開示されてしかるべきだが、運営を丸ごと民間企業に委託する指定管理者制度を採用したとたん、そのような義務はなくなる。つまり、公金の使途がブラックボックス化してしまうわけで、市民はそんなデメリットがあることを知らされないまま、図書館をはじめとした公共施設が次々と民間企業の「儲けの道具」にされているのである。

創意工夫で来館者が増えれば損する?

 公務を民間に委託すれば、民間企業の創意工夫によって低廉な費用でより充実したサービスを必ず実現できるという常識は、図書館に限っては当てはまらない。

 というのも公共図書館は、図書館法によってほかの文化施設のように利用者から料金を徴収することが禁じられているため、いくらがんばって集客しても収入は1円も増えないからだ。一方で、来館者が増えれば、それだけ人件費などの経費負担は嵩む。

 それでいて、より充実したサービスを提供して来館者が増えても、発注者である自治体からの委託費は変わらないのだから、へたに創意工夫すれば損することになりかねない。

 施設そのものの運営経費は、自治体が担当しようが民間が担当しようが大差ないはずだ。たとえば、民間に任せても施設運営にかかる電気代が半分にはならない。はたまた図書購入費が3割引されるわけでもない。

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