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「家を建てると転勤命令が出る」法則にみる、企業経営と人事の「力の源泉」

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 「しようがない」という潜在意識が日本企業の競争力を高めた面も否めないが、一方では、従業員に大いなる苦痛を与えて、さらには、企業自体をおかしくしてしまうこともある。例えば、「チャレンジ」【註1】という言葉で指示され現場が従った結果、不正会計につながった東芝の虚偽会計操作は、三代の社長が「しようがない」と思う従業員の心を巧みに利用したと考えられる。

 東芝の管理職は頭が良く処理能力が高い。それだけに、トップや上司がひとつ言えば十のことがわかる。上が言うことだから「しようがない」と担当役員やミドルが理解し、おかしいなと思いながらも指示された仕事を的確にこなした。

 もっとも、内部告発により今回の事件が発覚したのであり、当該社員だけでなく、「お上」のやり方に不満を持っていた東芝社員は少なくなかっただろう。しかし、それは本心であり、その上層にオブラートのようにかぶさる「しようがない」というやるせない心理的重圧ゆえ、命令されるままに動いてしまった従業員は、ある意味、組織文化の犠牲者ともいえよう。

 企業だけに限ったことではないが、日本の組織にはパワーハラスメントが内在している。わかりやすい言葉で表現すれば、「脅し」がリーダーシップの武器になっているといっても過言ではない。実は東芝不正会計問題の原因も元を辿れば、これにいきつくのではないか。

リーダーシップの源泉

 経営学では、リーダーシップの源泉として、次の3条件が定義されている

(1)部下がリーダーとして認めている。
(2)人間としての魅力が備わっている。
(3)部下に対して報奨や懲罰を与える力を有している。
                
 創業社長、創業家出身社長、サラリーマン社長(専門経営者)、外部から招聘された外様社長の別を問わず、これら3つの資質が必要だ。ところが現実的には、(1)と(2)が満たされていない人も散見される。しかし、(3)は「しようがない」と認めざるを得ない。創業社長の場合は納得性が高い。なぜなら、従業員には自ら会社を起業した経験がないからだ。自分がやり遂げたことがない実績を持つ人を尊敬するという実にシンプルな理由が存在する。なおかつ、一代で大企業に育てたような人物なら、雲の上の人として仰ぐようになる。

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