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「もう結婚に恋愛は要らない! ~恋愛しない若者たち」第3回

交際ゼロで結婚する若者たち 「恋愛→告白→セックス→結婚」の日本は異質?

文=牛窪恵/マーケティングライター、世代・トレンド評論家、有限会社インフィニティ代表取締役 編集=平澤トラサク/インフィニティ
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 またアメリカでも最近は、かの「プロム」が、親や地域が見守る「街コン」や「親同伴の恋活」といった様相を呈しているようなのだ。

 念のため補足するとプロムとは、高校や大学の卒業記念などに行なわれるフォーマルなダンスパーティ。アメリカに行ったことがない人でも、古くは、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『キャリー』、最近では『ハリー・ポッター』や青春ドラマ『ゴシップガール』(ワーナー・ブラザース)、『glee』(20世紀フォックス)などでご覧になった人も多いだろう。

交際ゼロで結婚する若者たち 「恋愛→告白→セックス→結婚」の日本は異質?の画像4NYの名門高校に通うセレブティーンたちの恋愛群像劇『ゴシップガール』(ワーナー・ブラザース)

 参加は、原則として男女1対1のペア。「一緒に行こう」とパートナー候補を誘うのは、圧倒的に男性だ。長年、これを事実上の告白と見る向きも多かった。

カップリングを大人が後押し

 だがよく調べると、近年はそのプロムの裏にも「大人」が介在しているらしいことがわかってきたのだ。

 たとえば、事前に学校の先生や親たちが、「あの子を誘ったら?」とけしかける、あるいはプロムの前後に、女子の両親が「うちに遊びにいらっしゃい」「ご飯を食べて行ったらどう?」などと誘うという具合だ。さらに最近は、学校が専用のフェイスブックページを立ち上げ、そこでイベントの計画やカップリングの様子を見守る(見張る)ことがあるらしい。

 つまり、恋愛に奔放で「自由」「放任」に見えるアメリカでも、実は若者がハメを外さないように、あるいはモテ格差が開いていじめにつながらないようになど、ある程度大人が後押しするシステムが存在している。

 だからこそ、あえて若者が「プロムに誘って断られるかな」などとドキドキ、プレッシャーを感じなくても、ある程度は自然にカップリングができるわけだ。

 いかがだろう。こうして見てくると、「告白は必須」なうえ「親や地域は、ほとんど後押ししてくれない」という現代の日本が、いかに恋愛ハードルを上げているかがわかる。今の文化を一から変えていくのは、やっぱり大変だ。ならば、「恋愛→告白→セックス→プロポーズ→結婚」という一連の流れや手間を、そろそろ断ち切ってもいいのではないだろうか。

 先日、とても幸せそうな「交際0日婚」の夫婦を取材した。妻は「付き合うとか面倒だし、同じ職場で人柄は信頼できたので」と笑顔を見せる。そう、すでに「結婚に交際は要らない」とする男女も出始めたのだ。今こそ、恋愛や結婚の概念を見つめ直すときだ。

 それに、実は恋愛や交際には、現代ならではの大いなる「リスク」が付き物であることもわかってきた。詳しくは次回みていきたい。
(文=牛窪恵/マーケティングライター、世代・トレンド評論家、有限会社インフィニティ代表取締役 編集=平澤トラサク/インフィニティ)

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●牛窪恵(うしくぼ・めぐみ)
マーケティングライター、世代・トレンド評論家、インフィニティ代表取締役。1968年、東京都生まれ。日本大学芸術学部映画学科(脚本)卒業後、大手出版社に入社。その後、フリーライターとして独立し、国内外で行動経済(心理)学を学ぶ。2001年4月に、マーケティングを中心に行うインフィニティを設立。『所さん!大変ですよ』(NHK総合)、『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系列)ほかでコメンテーター等を務める。トレンドやマーケティング関連の著書が多数あり、「おひとりさま(マーケット)」(2005年)、「草食系(男子)」(2009年)は、新語・流行語大賞に最終ノミネートされた。近著は『恋愛しない若者たち』(ディスカヴァー21)。

インフィニティHP:http://www.hachinoji.com/
オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/megumi-ushikubo/

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