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ツタヤ図書館騒動で話題の公共施設民間委託、デタラメな実態!もはやメリットなし?

文=日向咲嗣/ジャーナリスト
ツタヤ図書館騒動で話題の公共施設民間委託、デタラメな実態!もはやメリットなし?の画像1指定管理者選考の採点表

 公共施設の管理を民間の事業者に委託する「指定管理者制度」。

 佐賀県武雄市が、ビデオレンタルショップ「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に管理を委託している図書館が話題を呼んでいる。全国的にも注目され、その経済効果は20億円にも達したと報じられたが、一方で図書館業務を安易に民間委託することへの批判も少なからず巻き起こっていた。

 そこへきて、購入図書の選定方法や仕入れ方法などに疑惑が湧き上がり、市民団体が同図書館のCCCへの委託を推進した前市長を相手取って損害賠償を求める事件にまで発展している。

 10月12日付当サイト記事『ツタヤ図書館だけじゃない!公共施設、民間委託のトンデモ実態 違法行為オンパレード』においては、東京・足立区における指定管理者選考の実態についてレポートした。

 今回は、その続きをお届けしよう。

 昨年7月1日に足立区庁舎大会議室で指定管理者募集に関する説明会が行われ、そこには60人近くが参加した。受託を検討している各事業者は、2~3人のグループで参加していたので、少なくとも20社以上が参入を検討していると見られ、今回は例年になく激しい落札競争が起きると筆者は考えていた。

 実際に、説明会の後に開催された各施設への見学会にもいくつか参加してみたが、どこも大勢の見学者が訪れていた。不祥事を起こし、次期管理者から外れるとみられていたT社が現在受託している2施設については、参加者がことのほか熱心に建物内の設備を細かくチェックしたり、活発な質疑応答も行われていた。

 ところが、ふたを開けてみると実際の指定管理者選考は、説明会の参加者があれだけ多数だったのがウソのような完全無風状態だった。

9施設中7施設は競合なし

 昨年12月に公表された足立区の選考資料によれば、指定管理者を募集した9つの施設のうち、複数社から応募があったのは2施設のみで、残りの7施設はすべて現在受託している業者のみの応募だった。

 しかも、複数社から応募のあった2施設のうち1施設については、競合する2社のうち1社が一次の書類審査で「失格」とされたため、二次選考に進めたのは1社のみとなり、実質的には競合なしと同じだった。

 残る1施設は、4社応募のうち1社が一次で落とされているものの、最終的に応募してきた3社が競合するかたちで二次のプレゼンテーション審査が行われている。

 このように、9施設のうち競合したのは実質1施設のみ。これでは、いったいなんのために民間委託しているのかわからない。

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