「これまでの北朝鮮の行いを考えると、今回なぜミサイルを発射しなかったのかはわかりません。しかし、発射されなかったことを、安倍首相はとにかく喜んでいました。

 あまり知られていませんが、防衛省では『自衛隊観艦式』という行事を10月10日から18日まで行っています。海上自衛隊が所有する大半の艦艇が参加し、相模湾で海上パレードを行う大規模な行事です。正恩第1書記と同じように、安倍首相はこの観艦式で艦艇を観閲します。

 政治家にとって、こういった行事は『男子の本懐』ともいわれ、偉くなったことを強く実感する機会です。しかし、北朝鮮にミサイル発射の兆しがあれば、観艦式を中止してイージス艦などを出動させなければなりません。首相は、ミサイル発射によって観艦式が中止になることを、とても心配していたと聞いています」(防衛省関係者)

 ある意味で肩すかしに終わった北朝鮮の軍事パレードだが、ミサイルが発射されなかったことは、安倍首相でなくとも喜びたいところだ。しかし、「今後、潜水艦発射弾道ミサイルの発射もあり得る」(前出の元分析官)という見方もあり、まだまだ油断はならないようだ。
(文=山野一十)

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