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郵政上場の裏でトンデモない異常事態 金融業界の露骨な「儲け主義」横行

文=編集部
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銀行、異例の投信を販売

 こうした郵政3社のIPOの混乱がある中で、銀行はとんでもない投資信託の販売を始めている。

 三井住友信託銀行が10月15日から販売しているのは「日本郵政株式/グループ株式ファンド」(運用は日興アセットマネジメント)がそれだ。日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の3社のみを組み入れた投信である。郵政3社については株式なので、今回銀行は基本的には蚊帳の外だ。しかし、投信にして販売すれば、販売手数料や信託報酬というかたちで収益化できる。

 3社しか組み入れない投信など、かつて存在しなかったものだ。申し込み手数料は1.62%(税込み)、信託報酬は年0.6912%(同)で、1万円から投資できるという。100万円申し込んだら、手数料として1万6200円が取られ、毎年6912円が信託報酬として差し引かれるのである。郵政3社を直接ネット証券で同額買えば、もちろん信託報酬などなく、手数料もはるかに割安で済む。

 投信会社が信託報酬を取るのはプロが多くの銘柄に投資するので、システムや人件費などの運用コストを投資家に求めるため。3銘柄しか投資しない投信に、高い手数料と信託報酬が発生するなど、銀行の儲け主義以外の何ものでもない。しかし、銀行ではおそらく「今話題の郵政3社が、お手軽な価格で購入できます」などというセールストークで個人投資家に売っているに違いない。10月16日現在で、純資産額はなんと約65億円に達している。

 郵政3社のIPOは、後々に禍根を残しそうな状況なのである。
(文=編集部)

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