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「ココロに効く(かもしれない)本読みガイド」山本一郎・中川淳一郎・漆原直行

巷に無数にあふれる自己啓発本のポイントは、せいぜい10~20に集約されることが判明

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 各項目の文末には「願いごとを大きな声で読もう」などと、要点を改めて強調する一文が囲み枠で示され、さらには「この本から他に学ぶべき3つのポイント」という欄まで添えられています(ちなみに『思考は現実化する』だと、「報酬以上の仕事をする」「志をともにする仲間を作る」「自分の第六感を信じる」の3つが挙げられています)。

 なんというか……とにかく懇切丁寧でわかりやすい。小学生でも理解できるようなレベルで、噛んで含めるように解説を加えていくのです。“ハードルが低い”どころか、もはや“ハードルがない”といっても過言ではない印象。「ここまでブレイクダウンしなければ読めない、理解できないというのであれば、そもそも読まなくてもいいよ!」──重厚な文芸作品やら、とてつもなく抽象度の高い評論などを日々読みこなしているような、タフな本読みたる諸兄諸姉であれば、苛立ちを隠せないかもしれません。

とてつもなく真っ当に攻めている本

 誤解しないでください。別にこの本をディスりたいわけではないのです。

 この強烈なまでのわかりやすさは、昨今のビジネス書(もっというなら、自己啓発要素の強いビジネス書)において確実に求められている要素のひとつです。これまで、自己啓発書やビジネス書を手に取ることがなかった層、読んでみようとしたものの途中で挫折してしまった層を拾い上げ、少しでも読者の幅を広げたい──そんな思いから、鵜の目鷹の目で鉱脈を探り続けているビジネス書業界の関係者は少なくありません。出版市場の縮小が止まらないなか、さまざまな試行錯誤がビジネス書業界でも日夜繰り広げられています。たとえば、この数年来ぞくぞくと刊行されているビジネスコミック(ビジネス書の名著、定番の自己啓発書のコミカライズ作品)も、そうした取り組みのひとつといえるでしょう。

 そういう意味では、本書はとてつもなく真っ当に攻めている本です。タイトル、表紙デザイン、本文の筆致、紙面のレイアウトなどすべての要素において、きっちりと攻めてます。ターゲットとなる読者層を明確にイメージして、妙に格好をつけたり背伸びしたりもせず、誰でも打ち返せるようなコースに、虫がとまりそうな鈍球を投げ続けて一冊をまとめきってしまっているのですから、ある意味、とても清々しい。本稿の冒頭で、僕がタイトルに感じたムズムズ感を述べてしまいましたが、この本を売ろうとしている客層を冷静に考えれば「アリ」なタイトルなのかもしれません。

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