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日本は、抗精神病薬(主に統合失調症の治療に用いられる薬剤)の投薬が多すぎる、いわゆる“薬漬け”を国内外から指摘されてきた。
それに対して、やっと2013年、独立行政法人「国立精神・神経医療研究センター」が「抗精神病薬減量法ガイドライン」を発表した。同ガイドライン発表の背景には、さらに厚生労働省による医療費抑制の一環としての減薬指導の面もあったようだ。
同センターは、多剤併用療法を受けている統合失調症患者163名を対象にした調査を実施。抗精神病薬を少量ずつ減らしたり休止したりしても、安定した状態の維持は可能だと発表。薬の種類や投与量を減らすためのツールの開発と普及もめざしている。
これらの取り組みによって、これまでに定着した「精神医療=薬漬け」の悪しきイメージは払拭されていくかもしれない。
うつ病患者の75%が2回以上再発
統合失調症と同じく、薬の多剤大量処方を問題視されているのが「うつ病」。