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ワタミ、破綻へのカウントダウン目前か 株式市場で先を見越した動きも

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 16年3月期通期では、従来13億円を見込んでいた営業利益は収支均衡に下方修正。経常利益は3期連続の赤字を余儀なくされる。業績の悪化で、6月末の自己資本比率は6%台にまで低下した。ワタミの介護の売却益計上で、最終損益は130億円の黒字に転換する見込み。

 しかし、今期の最終黒字は一時的な要因で、来期はもう売るものがなくなる。下期のスタートとなる10月の既存店売上高は、前年同月比2.8%減と依然水面下のままである。会社側ではインバウンド(訪日外国人)客の取り込みを今年5月からスタートし、今年度の集客予想を5万人から10万人に引き上げている。

新業態の開発


 証券系調査機関のアナリストは「業績改善のためには、イメージの悪くなった和民などの既存事業でなく、新業態の開発が必要」としている。

 実際、会社側では新業態に大きく舵を切りつつある。地域密着型のモデルとしては、宮城県石巻市に開業した「石巻酒場わたみんち」、専門型としては串カツと餃子の店「揚旬(あげしゅん)」、「ニッポンまぐろ漁業団」などをオープンしている。具体的な計画は明らかにしていないが、こうした業態などへと不振の「和民」を転換していくとみられる。

 業態転換は、すでに数店舗で実験を始めているが、16年1月から3月に加速し、4月以降に一気に転換を進める方針だ。清水邦晃社長は会見の席上、「『和民』という看板にはこだわっていない」と強調した。「なんでもある居酒屋」というワタミの急成長を担ってきた事業モデルに依存していては、急激に変化する外食業界で生き残ることができないという、危機感がにじむ。

近づく正念場


 14年3月期に1631億円あった売上高は、今期に1270億円まで減少する見込み(ワタミの介護除外分を含む)。現金商売の外食産業にとって、トップラインである売上高や既存店の不振は、キャッシュの減少に直結する。早期に立て直せずに17年3月期も営業赤字となれば、いよいよカウントダウンとなりかねない状況だ。

 株式市場ではこうした状況を察知し、先行きの値下がりを見込んだ空売りが高水準。直近では126万株もの空売り残高がある。17年3月期が正念場になりそうだ。
(文=編集部)

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