その後バブルが崩壊。ノンバンクが相次いで倒産や経営危機に陥るなか、オリックスは傷が浅かった。不動産融資から撤退していたからだ。家賃収入の利回りからみて、地価がこれほどまでに急騰するのはおかしいという、宮内氏の経営者としての英断だった。バブル崩壊を読んで、不動産融資から撤退したことが賞賛された。

 オリックスは不動産を地価の下落時に買い、天井をつける直前に売るという原則を忠実に守ってきた。2020年の東京オリンピック開催をにらんで都心ではホテル、商業施設、高層ビルの建設ラッシュで地価は急騰。今、ミニバブルの様相を呈している。オリックスは、このタイミングでキラリトを売った。先読みを得意とするオリックスのことだ。ミニバブルは天井にさしかかっていると判断しているのかもしれない。

 オリックスの創業はリースだが、現在ではM&A(合併・買収)を推進する投資会社の性格が強い。銀行、保険、不動産、ゴルフ場、航空機リース、プロ野球球団、そして最近では太陽光発電やバイオマス発電など再生可能エネルギー事業など、事業の幅は広がっている。

 15年4~9月期の連結決算(米国会計基準)の純利益は前年同期比14%増の1613億円となり、4~9月期として過去最高となった。売り上げに相当する営業収益は同22%増の1兆1702億円。営業利益は同35.2%増の1824億円。会計ソフト大手の弥生などの買収が収益増につながったほか、太陽光発電などエネルギー事業も好調だった。不動産事業も伸びた。

 16年3月期の通期の業績見通しは開示していないが、18年3月期に純利益3000億円という中期目標を掲げる。小島一雄副社長は10月29日の決算発表の席上、「上期の株式や不動産の売却益は900億円に達した。下期についても、市場環境は全体として買うよりも売る時期」と語った。

 また、金融界最大の争奪戦となっている米ゼネラル・エレクトリック(GE)の日本でのリース事業の買収にも名乗りを上げている。
(文=編集部)

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