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ワーキングクラスの被抑圧者たち

人体に危険なマイクロビーズ、化粧品やソープで使用野放しの実態!米国で禁止の州も

文=佐々木奎一/ジャーナリスト
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 さらに同報告書には次のようにある。

「実際に、これまで実海域で採取された甲殻類や魚類の内臓より微細片が発見され、あるいは貝類体内への微細片の移行を確認した実験結果もある(磯辺ほか, 2012)」

「微細片には有害物質が含まれ、これが誤食を介して生物体内に摂取される可能性がある。最近になって、微細片を体内に取り込んだメダカに、肝機能障害が発現したとの実験も報告された(Rocheman et al. 2013)」

世界的に廃止の動き

 それにしても、洗顔剤などのスクラブの粒々は、いかにも海に流れ出る頃にはビーズ状になりそうな感じはするが、口紅、マスカラ等に含まれるプラスチック成分は、ビーズ状とはいいがたい。

 そこで、マイクロプラスチックを担当する環境省の海洋環境室に問い合わせたところ、「口紅などに含まれる微細なプラスチックもマイクロビーズです」という。同室によると、今年のG7の首脳宣言でマイクロプラスチックは世界的問題と宣言されており、宣言の付属書には、マイクロビーズは自発的な廃止、マイクロプラスチックを含む廃棄物は海に出ないよう力を入れると書かれているという。また、大きいプラスチックが海に出て小さくなり、微細なプラスチックになっていくものは「二次的マイクロプラスチック」と呼ばれ、これはペットボトルやビニール袋などのいわゆるプラスチックゴミが微細になってできるマイクロプラスチックであり、化粧品などに入っている微細プラスチック「一次的プラスチック」も、ビーズ状でなくてもマイクロビーズに該当するのだという。

 そこで、マイクロビーズの入っていることが確認できた化粧品会社17社に対しては製品名を列挙した前出表をつけ、マイクロビーズが確認できなかった9社に対しては表を除いた上で、国連の報告書が今夏出たことを示し、「マイクロビーズの環境問題について、どういう取り組みをしているか?」「御社の製品でポリエチレン末、ポリエチレン、ポリプロピレン以外に、プラスチック成分の表記名があれば、どういう表記か?」と質問した。

 パルファン・クリスチャン・ディオール、ケンゾー パルファム、パルファム ジバンシイ、メイクアップフォーエバーなどのブランドでマイクロビーズが入っているLVMHは、電話で要件を伝えたところ、「取材は受け付けていません」とのことであった。

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