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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

ネット検索はもう「終わり」?「画像」が売上を左右する時代?若者のネット事情昨今

解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio

画像コンテンツに起因する消費

「逆に言えば、人気タレントによる広告に頼らなくても、SNSで話題になれば購買が喚起される世代が増加しつつあるということです。特に、SNSは文字のやり取りが主流のため、提供される情報には画像や映像など文字以外の要素が無意識に求められています。これはLINEのスタンプが流行していることにもつながりますね。商品やCMでも、興味を刺激されるようなおもしろい画像や映像がSNSのタイムライン上に投稿されることで、話題が一気に拡散されます。そこからの広告効果は絶大だと思われます」

 ガチャガチャ業界では、「コップのフチ子」シリーズ(奇譚クラブ)がSNS上で情報が拡散され、約1000万個という空前の売り上げを記録した。もはや話題性と“インパクトのある画像”というのは切っても切れない関係にある。

「画像ひとつでこれほど話題にできるということは、企業が商品ロゴのデザインやビジュアルに注力することで消費の喚起ができる時代、といっていいかもしれません。欧米ではその点が昔から重視されていました。たとえばスペイン発祥の『チュッパチャプス』ではロゴの原型は画家のサルバドール・ダリがデザインしたものを使用しています。日本でも、カゴメの『野菜生活』は商品ロゴを発売開始時のものから徐々にポップなデザインへと変えていったことで売り上げを伸ばしました。日本製品でも物語のあるデザインがロゴなどに使われることで、まず画像コンテンツとしての興味が示され、次に実物の購買への関心が高まるという流れでの消費が期待できるのではないでしょうか」

 いかに若者たちの関心を集める画像やロゴを世に排出することができるかが問われる昨今のマーケティング業界。「画像を制するものがビジネスを制す」が新常識になりそうな勢いである。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=A4studio)

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