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悲惨すぎる医師の収入&過酷労働!過労死やバイトかけ持ちも…学費4千万円、十年勉強の末路

文=牛嶋健/A4studio
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医師の平均的な収入はどれくらいなのでしょうか。

富家孝氏(以下、富家) 概して、医療業界に属していない方は医師の所得に対して幻想を抱きすぎているといえるでしょう。医師になるためには、偏差値はもちろんですが金だけでいえば例えば私立大学の場合は2000~4000万円程度の学費が必要で、最初の段階の金銭的ハードルが非常に高いのです。さらに医学部で6年間、研修医として4年程度、計10年間は勉強をし続けなければなりません。それにもかかわらず、公立病院の場合の給与は公務員に毛が生えた程度であり、50代の公立病院の院長でも年収1500万円いけばいいほうというのが現実なのです。大手企業やマスコミでは、40代でそのぐらいもらっている方も多くいますよね。

–大学病院に所属する医師の境遇はどうでしょうか。

富家 大学病院の場合、30代の勤務医は大学の講師や助手といった仕事を兼任しても年収800万円、教授になっても年収1300万円程度です。高給取りには違いありませんが、世間ではいまだに「医者はみんな30代で年収数千万円」のようにお考えの方も多いので、イメージと現実のギャップは確実にあります。しかも大学の医師は通常の診療をこなしつつ学生への指導も行います。週に一回、研究日といって日当8~10万円で働けますが、これはあくまでもアルバイトです。

 したがって30代で年収800万円でも、もっと収入の多い職種はいくらでもありますので、一人前になるには年数がかかるのに割がいい仕事とはいえないと思いますし、高額な学費を奨学金制度でまかなっていたことで、返済に追われている医師もいます。病院を掛け持ちし、日当3~4万円の当直医としてアルバイトをしている医師の話を耳にしたことがあるかもしれませんが、こういった給与事情のためなのです。いずれにしても、このような収入面の不安から大学病院に残る学生も減少傾向にあるそうです。

一握りの独立開業医はローン地獄?

–独立して医院を開業した、いわゆる開業医はどうでしょうか。

富家 開業医の場合、平均して月収200~300万円、年収で3000万円程度といわれています。しかし当然、医者ならば誰でも開業医になれるわけではなく、開業するためには多額の資金が必要です。どんなに小さな医院でも医療器具などを揃えて開業するためには1億円程度は必要で、もし開業資金をローンで組んだ場合、軌道に乗るまでは本当にカツカツの生活にならざるを得ません。かつて「開業するためには親が医者か金持ちか資産のある方の娘と結婚するのが近道」といわれていたのはそのような理由で、今の若い医師が独立開業しにくい大きな要因でもあります。

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