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連続転落死の老人ホーム運営会社、新たに81件の虐待発覚!150の新施設開設計画

文=編集部
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 有料老人ホームの落ち込みを補填したのが、サービス付き高齢者向け住宅(Cアミーユ)事業だった。4棟のCアミーユを新たに開設し、既存施設の入居率が引き続き好調だったことから営業収入は前年同月比5.5%増の199億円、営業利益は14億円と前年同期の赤字から黒字に転換した。

 業績の落ち込みがさほどでなかったことから、メッセージの創業者で医師の橋本俊明会長の鼻息はすこぶる荒い。決算説明会で、今年から新たに取り組んでいる24時間訪問サービスをベースにした「Zアミーユ」を今後3年間で150カ所、開設するという方針を打ち出した。いかにも機を見るに敏な橋本会長らしい対応ぶりだ。

ビジネス拡大の手綱は緩めず

 安倍政権が掲げる「1億総活躍社会」の実現に向けた柱のひとつが、家族の介護で仕事を辞める人をなくす「介護離職ゼロ」である。厚生労働省は20年までに特別養護老人ホームやグループホーム、介護老人保健施設などの介護施設を40万人分整備する案を示したが、安倍首相がさらなる上積みを指示。50万人分に計画を改めた。政府は見守りや生活相談などのサービスを提供する「サービス付き高齢者向け住宅」を含めて、50万人以上の施設の整備を目指すことになる。

 これをビジネスチャンスととらえたのが橋本会長だ。その経営手法は創業以来一貫している。政府の方針に即応して、多店舗展開で一気にシェアを奪う手法だ。ファストフード、コンビニのチェーン展開の介護版といっていい。

 橋本会長はもともと岡山市で病院を開いていたが、2000年に介護保険がスタートするとともに事業家に転身。有料老人ホームは入居一時金が2000万~3000万円と高額なため利用者が限られていることに目をつけ「一時金ゼロ」の価格破壊戦略を打ち出し、新規に参入。これが受け、あっという間に有料老人ホームの先発企業のシェアを奪っていった。

 全国の自治体が有料老人ホームの総量規制に乗り出すと、橋本会長はサービス付き高齢者向け住宅に乗り出した。「Cアミーユ」ブランドで多店舗化を進め、同分野のトップシェアに立った。

 そして今回、安倍政権が掲げる「介護離職ゼロ」の方針の大波に乗って、24時間訪問サービス「Zアミーユ」を150カ所開設することを決定したのである。

介護事故1526件の報告怠る

 メッセージは12月7日、過去2年間で新たに81件の虐待が判明したとする第三者調査委員会の報告書を公表した。メッセージと積和が運営する有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅の計275施設を対象にアンケートした。転落死や窃盗などがあった川崎市の施設など、すでに問題が発覚した6施設は調査から除いた。

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