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竹島(「Wikipedia」より/ITurtle)
「独島は我が領土だから日本人は入るな! お前、入ったら死ぬぞ!」
日本人が竹島に上陸することは法的に問題ないが、本当にこのような言葉を投げかけられるとは、思いもしなかった。最初に前置きしておくが、私は特に政治的思想はまったく持っていない、単なる韓流好きのBBAである。そんな私がなぜ竹島へ行ったのか、理由は単なる“興味”からである。
韓国の友人と話していると、特に男性たちはいつも軍隊の話になり、そして日韓問題になり、竹島の話題が出てくることがある。また、韓国人と結婚した日本人の友人からは、子供が通う小学校での独島教育の話を聞いて、なぜそんなに韓国人は竹島に対してすこぶる熱い思いを抱くのか疑問を持つことがある。韓流しかり、日本で活躍する韓国芸能人たちも竹島の話題を避けたがり、一方で韓国芸能人たちは人気取りのために竹島の話題を自ら口にする。「独島は我が領土」だと。
私は韓国留学をするまで竹島問題に関心がなかった、一般的な日本人だ。この落差、温度差はどこからくるのか、その疑問を常日頃から抱いていたのである。
竹島行きを決意したのは、今秋会社を辞めフリーになり、最初に取りかかりたかったテーマが竹島だったからである。
“戦い”
出発地は日本海(韓国名・東海)沿岸の港町、浦項。ここから3時間船に揺られ、竹島への拠点となる鬱陵島へと向かう。竹島へ行った知り合いからは「ここから“戦い”が始まる」と言われており、戦々恐々としていた。いざ、チケットカウンターで鬱陵島行きのチケットを買おうとパスポートを提示すると、やはり裏から年配の男性が出てきて、その理由を問われたのだ。しかし、「旅行だ」と韓国語で答えると、すんなりチケットを購入することができた。
この日は台風の影響でフェリーが異常なほど揺れ、周りからゲーゲーと嘔吐する声が上がる。私もそれにつられてしまい、悪夢の3時間となった。人が困っていると、韓国の国民性ゆえ手助けしてくれるのが常だが、ここでは誰一人日本人である私に声をかけてくれることはなかった。
韓国人の愛国心を高揚させるためなのか、港には無数の太極旗がはためいていた。到着するやいなや、民宿のおばさんに誘われるがままに“独島民宿”へチェックイン。鬱陵島の町を見ると、いたるところに独島ペンションやら、独島食堂やら、独島旅行社など、“独島”だらけの看板が掲げられていた。