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マニアック&攻めすぎの専門誌が根強い人気!月刊住職、月刊朝礼、養豚の友、タニシ…

文=高橋明日香/清談社
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教訓が満載!「朝礼」のための専門誌

 一方で「いったい、どんな人が読んでいるのだろうか」と気になるのが、84年創刊の「月刊朝礼」(コミニケ出版)である。

マニアック&攻めすぎの専門誌が根強い人気!月刊住職、月刊朝礼、養豚の友、タニシ…の画像2「月刊朝礼」15年11月号(同648円/年間購読制)

 同誌は9割以上が教訓や、議論のきっかけとなるようなエピソードが書かれたエッセイで占められている。15年11月号では、1日から30日まで、1日ごとにテーマを設け、朝礼やスピーチのネタとなるような「いい話」を紹介している。

 例えば、「11月12日(木)」の項では、「あなたの定時」と題し、『大学生がインターネットの質問箱に、「毎日、定時で帰れる仕事を教えてください」と書いていました。あなたならどう答えますか』と疑問を投げかけ、時間にとらわれずに熱意を持って仕事に打ち込むことの重要性を説いている。

「主に『どのように社員教育をして誠実な人材を育てればいいか』に悩んでいる、製造業やサービス業の経営者が購入されています」と語るのは、コミニケ出版の出版事業部の橋本さんだ。

「当初は個人的に購入していた経営者が、内容に感銘を受けて社員全員に勧めることもあるようです。病院の待合室の読み物としても購入されており、中でも反響の大きいコーナーは『大人の極意書』です。論語を英語で学ぶコーナーなのですが、あまりの反響に書籍化されました」(橋本さん)

 同誌は、全国2000社以上の企業が朝礼などに使っており、発行部数は月間1万5000部だ。また、コミニケ出版は14年、10月10日を「朝礼の日」と制定し、一般社団法人日本記念日協会に認定された。それを受けて「朝礼川柳」を実施しているが、2回目の昨年は応募総数が4922句に達したという。

 同誌の場合、「朝礼」というニッチな分野にテーマを絞っているが、特定の業界の人向けの情報源というより、まるでビジネス書のように読まれているわけだ。

完全にネタ本? 世にも珍しい「タニシ専門誌」

 最後に、発行元によると創刊50年の老舗で、世にも珍しいタニシ専門誌「月刊タニシ」(GOCCO)を紹介しよう。

マニアック&攻めすぎの専門誌が根強い人気!月刊住職、月刊朝礼、養豚の友、タニシ…の画像3「月刊タニシ」No.631号(同700円)

 誌名を見る限り、タニシの養殖業者向けの専門誌と思うかもしれない。確かに、同誌も「業界団体に属するタニシ養殖業者向けに発刊してきた」と謳っている。

 しかし、雑誌を手に入れて読んでみると、巻頭は「夏休み絵画コンテスト」なるタニシをテーマにしたイラストを表彰するほのぼの企画で、その次に「タニシの増えるBGM」という音楽レビュー、「タニシ体験談」という意味不明の読者投稿が続く。

 おまけに、誌面の大半を占めているのは「レッドドラゴン」という、タニシとはまったく関係なさそうな漫画だ。

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