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中国、日本経済の要・東南アジアへ急激に「侵食」…政府の戦略欠如で甚大な国益毀損

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 極めつきは、日本はこうして能力が低い政府の外郭団体に対応を丸投げしたり、省庁の縦割りの弊害が出ていたりするのに対して、中国はトップセールスで迫っている点だ。これではかなわない。本当に日本政府が東南アジアなどでのインフラ輸出・開発戦略を重要視するならば、専属の担当大臣を置いてもいいほどだ。

 そして中国に負けたことが明らかになると、政府高官は「遺憾である」で済ませ、多くの国民は「中国は日本の技術を使って高速鉄道を開発したくせにずるい」とか「二度と中国に協力するな」といった感情論で騒ぎ始める。もともと中国は知的財産の対応で日本とは価値観や法律が違う国であり、中国が日本の技術を活用して日本のライバル化していくのは見えていたことではないか。それを今さら問題だと叫んでも、負け犬の遠吠えにすぎない。

 筆者は、中国との無用な摩擦は避けて互恵関係を構築すべきだと考えるが、現実を見ると、中国は東南アジアに対して安全保障の観点から関係強化を求めている。東南アジアは日本経済の生命線の一つである以上、日本はこれに対抗せざるを得ないとも考える。また、当然ながら相手国は日本と中国を天秤にかけて条件の良いほうをとる。相手国の本音を探り出し、落としどころを探る努力も不可欠だ。

 ただその際には、「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という冷静な分析に基づく戦略的な対応が重要になる。感情論で嫌中話をしてもなんの解決策にもならないし、まず首相クラスの政治のトップリーダーが頻繁に相手国の指導者と会い、「真の友人」となり、信頼関係と友好関係を構築しない限り、日本に勝ち目はない。
(文=井上久男/ジャーナリスト)

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