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中村芳平「よくわかる外食戦争」

アフリカまで…丸亀製麺、首都圏&海外で異次元の大量出店攻勢 急速にグローバル企業化へ

文=中村芳平/外食ジャーナリスト

 今後10億円以上のM&A戦略も視野に海外展開により一層力を入れるが、そのためにも国内の丸亀製麺で資金を稼ぎ出す必要がある。長期計画の実現に向けて、丸亀製麺の首都圏攻勢を強化する意向だ。

 一方、50年には人口規模で世界最大となるといわれているアフリカにも注目。テリヤキチキンの「teriyaki JAPAN」を出店、欧米のチェーンが参入しない時点で、未開拓地に根付くブランドを開発している。

 トリドールがこのようなスケールの大きな戦略を推進できるのも、日本マクドナルドHDから流出した優秀な幹部を6~7人採用し、世界展開しやすい環境が整ってきたからだと思われる。社長の粟田氏は、「日本発の外食産業として、世界を舞台に新しい外食文化を創造する」と、大きな夢を語る。ほんの一昔前、ズルズルと食べる時の音が下品だと言われ、和食のうどん店を世界に展開することなど考えられなかった。しかし、今は時代が変わった。空前の和食ブームの中で今や欧米人、アジア人など世界各国の人たちが日本の箸を上手に使い、うどんやそばを食べるグローバル時代に突入した。「丸亀製麺」のトリドールが日本発の世界の外食企業に脱皮する可能性は大いにあるといえるのである。
(文=中村芳平/外食ジャーナリスト)

中村芳平/外食ジャーナリスト

中村芳平/外食ジャーナリスト

●略歴:櫻田厚(さくらだ・あつし)

1951年、東京都大田区生まれ。高校2年生の時に父が急逝し大学進学を断念、アルバイトして家計を助ける。都立羽田高校卒業、広告代理店勤務。72年に14歳年上の叔父(モスフードサービス創業者・櫻田慧)に誘われ「モスバーガー」の創業に参画。フランチャィズ(FC)オーナーなどを経て、77年に同社入社。直営店勤務を経て教育・店舗開発、営業などを経験。90年、初代海外事業部長に就任、台湾の合弁事業の創業副社長として足掛け5年半でモスバーガーを13店舗展開。1985年の株式上場と244店舗展開(16年9月末)、そして同社の海外展開の基礎をつくった。慧氏は97年にくも膜下出血で急逝、享年60。櫻田氏は98年社長に就任、14年会長兼社長に就任し、今年6月、社長を常務取締役執行役員の中村栄輔氏(58)に譲った。社長交代は18年ぶりのことだ。櫻田氏は中村氏に国内事業、新規事業を任せ、海外事業に全力を注ぐ構えだ。「モスバーガー」を世界のブランドにするという、夢の実現に向かって挑戦しようとしている。

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