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保育所に入れない!悲惨すぎる待機児童の実態…百人待ち、無認可すら入れず会社辞める

文=日下部貴士/A4studio
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保育所に入れない!悲惨すぎる待機児童の実態…百人待ち、無認可すら入れず会社辞めるの画像1「Thinkstock」より

 女性が輝ける社会を目指して国は、さまざまな施策を投じている。少子高齢化や人口減により労働人口が減少している日本において、女性の就労は経済成長の上でも今後ますます重要になるだろう。そのためには女性が働きやすい社会環境が整っていることが前提になるのはいわずもがなだ。

 しかし、出産した女性が職場復帰をするために子どもを保育所に預けようとしても定員オーバーで受け入れてもらえず、会社を退職せざるを得ないケースが多々あるというのが現状である。

 なかでも東京23区の待機児童問題はとりわけ深刻な状況。子どもの数が減っているにもかかわらず、保育所に預けられないというのは一見矛盾しているように思えるが、実際に区役所には「子どもが保育所に入れない」という相談が多数寄せられているというのだ。

江東区や世田谷区などの惨状

 2020年の東京五輪関連施設の建設予定地として注目を浴び、高層マンションの建設ラッシュが続く人気エリア・豊洲などを抱える江東区に住む30代女性は語る。

「江東区は年間1万人単位で人口増が続いているため、小中学校の収容数が足りずに仮設校舎での授業を検討するなどして全国的に話題を呼んでいます。そのため、保育所についてもある程度覚悟していたのですが、これほどひどい状態だとは思いませんでした。先日、子どもが生まれたので保育所入園について区役所に相談したのですが、認可保育所はすでに100人近く“待ち”があることを知らされ、職員からあからさまに『空いているわけないじゃないですか』という態度を取られてしまいました」

「認可保育所」とは、国が定めた設置基準を満たした保育所を指す。自治体からの補助金によって運営されているため保育料が安く、質の良い保育を受けられるとされ非常に人気だ。それに対して、「認可外保育所」は基本的に民間によって運営されており保育料は高額になる場合も多い。

 また、東京都では独自に認可保育所とは別に認証保育所を設置しているが、こちらも自治体によって保育料はまちまち。

「少なくとも来年4月までは預けることは不可能で、11月から翌年度(来年4月~)受け入れ分の受付が始まったのですが、申し込み人数が保育所の定員を大幅に超えているため、選考で漏れて入れない確率がかなり高いと言われました。一応、区役所で認可外施設についても聞いたのですが、『認可外の詳細はわかりません』と冷たい返答。近所の知り合いのママさんの話によると、数年待っても認可外保育所すら入れないのが江東区の現実らしく、その方は職場復帰もできず先日ついに泣く泣く会社を辞めたそうです。こんなことなら、江東区なんかに住むんじゃなかったと後悔しています」(同)

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