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フジ昼ドラが「カオス」すぎる!ドロドロ愛憎から異常に壮大な物語、棒読み演技…

文=中村未来/清談社
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 64年といえば、東京オリンピックに日本中が沸き立っていた年だ。局を挙げてオリンピックの関連番組にかかりきりだったため、フジはドラマ制作を外部に委託する。この時、白羽の矢が立ったのが、現在も制作を担当する東海テレビだ。

「今でこそ、フジの昼ドラといえば東海テレビで、東海テレビといえばドロドロ愛憎劇という連想ができますが、この時点では、まだ愛憎劇はありませんでした。60年代後半は文芸路線が主力で、70年代になると『あかんたれ』などの“ど根性”路線に変わっていきます」(同)

 こうした変遷を経て、80年代後半に登場したのが、昼ドラ史に残る名作「嵐3部作」だ。これは、『愛の嵐』『華の嵐』『夏の嵐』からなり、「現在の昼ドラでは考えられないような壮大な物語で、まるで洋画を見ているようなワクワク感がありました」(同)という。

 嵐3部作は、最高視聴率16.9%を記録するなど、社会現象にまで発展するが、90年代に入ると『天までとどけ』『ぽっかぽか』などのホームドラマが台頭する。女優・井上真央の出世作となった『キッズ・ウォー』シリーズも、最初の放送は99年で、同時期には旅館の仲居が奮闘する作品も多くつくられた。

 そして、00年に入った頃にようやく登場するのが、今や昼ドラの代名詞となった“ドロドロ愛憎劇”である。

『真珠夫人』から始まったドロドロ愛憎劇

「その作品が、みなさんご存じの『真珠夫人』です。中島丈博さんが脚本を手がけているのですが、キャッチーなセリフの多用が話題になり、嫉妬に狂った妻がつくる“たわしコロッケ”などの珍料理も注目されました。

 このヒットを受けて、04年に同じく中島丈博さん脚本で誕生したのが『牡丹と薔薇』です。その後の“ボタバラブーム”は言わずもがなですが、小沢真珠さんの『この豚!』というセリフがはやるなど、まさに昼ドラ絶頂期の作品といえるでしょう」(同)

 しかし、その後放送されたドロドロ愛憎劇は『牡丹と薔薇』ほどヒットはせず、昼ドラ人気は徐々に下降していく。そして、ついに半世紀以上におよぶ歴史に幕を下ろすことになったのだ。

「昼ドラにはコアなファンが数多くいますし、今後も継続すれば、またヒット作が出るような気もします。そういう意味でも、昼ドラの役割はまだ終わっていなかったと思うのですが……。残念ですね」(同)

 歴史ある昼ドラの終了まで、残すところ約3カ月。記念すべき最後の作品となるのは、2月1日スタートの女優・佐藤江梨子主演の『嵐の涙~私たちに明日はある~』の予定だ。
(文=中村未来/清談社)

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