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青木康洋「だれかに話したくなる、歴史の裏側」

NHK大河『真田丸』、三谷幸喜の脚本は歴史的に非常識?

文=青木康洋/歴史ライター
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 また、草刈正雄が演じる信繁の父・真田昌幸も、なかなかのクセ者親父ぶりを発揮していた。信長の侵攻を目前にして、不安におびえる家族に向かい「武田は滅びぬ」と断言した直後に「いや、滅びる」と言を覆したあたりは、一筋縄ではいかない人物像を感じさせた。強力なバックボーンを持たなかった真田一族が戦国乱世を生き抜くことができたのは、この父あってこそである。

 また、信幸・信繁兄弟のキャラクターも明確に描かれていた。大泉洋が演じる兄・信幸は、真面目な堅物といった印象が強い。信幸は後年、父・昌幸、弟・信繁と敵味方に分かれることになり、後には信州松代藩の初代藩主として、明治維新まで真田家を存続させた礎を築いた人物でもある。

 そして、主演の堺扮する信繁だ。未知数ながらも天衣無縫でエネルギッシュな若者の魅力がたっぷり感じられた。30年後の大坂の陣で家康を恐怖のどん底に叩き込み、「日本一の兵(ひのもといちのつわもの)」と賞賛されることになる稀代の名将・真田信繁がどのようにつくられたのか、興味は尽きない。『真田丸』の今後の展開に期待したい。
(文=青木康洋/歴史ライター)

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