「同ガイドではまず、『社会的な投融資方針を策定し、それを公開しているかどうか』をチェックすることで、銀行の社会性を評価しています。ただ、実態とのかい離についてチェックすることも重要なので、ケース調査として実際にその投融資方針が守られているかチェックしています。ブラック企業融資の調査もそのひとつです。ただ、ほとんどの銀行は自社の投融資先を公開していませんので、ブルームバーグやトムソン・ロイター等の金融専門の情報ソースを利用して調べています。一定程度は把握できるのですが、すべて把握することは不可能です。なので、ブラック融資についても完全なデータではありません」

 田辺氏によれば、国際的に使用が禁止されているクラスター爆弾を製造する企業に、日本のメガバンクが多額の資金を投融資している事例があるなど、世界的に日本の銀行への評価は高くないという。オランダでは一般市民が銀行に対して方針改善を要求することで、実際に改善したケースがいくつもあるといい、日本での成果も消費者一人ひとりにかかっている。

 多くの預金者が銀行に対し、ブラック企業への投融資に反対する意思表示をすれば、やがて日本の銀行も無視できなくなるのではないだろうか。
(文=横山渉/ジャーナリスト)

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