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auスマホ、大容量データ通信&低価格が登場!端末1万円も…自宅にネット回線は古い?

文=佐野正弘/ITライター
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ネット動画重視、固定回線軽視の若年層ニーズをくみ取る

 ではなぜ、学割で料金よりもデータ通信容量を重視した施策を打ち出したのかというと、先の田中氏の発言通り、若い世代がスマートフォンでデータ通信を多用する傾向にあることが大きい。KDDIの調査によると、8~15GBもの容量が欲しいという人は、10代で72%、20代で60%に上っているとのことで、若い世代が多くのデータ容量を消費していることが分かる。

 より上の世代であっても通信容量を多く消費する人はいるのだが、とりわけ若い世代がスマートフォンでデータ通信容量を消費しているのはなぜかというと、そこには動画の存在が挙げられる。若い世代にとって、今や動画投稿サービスの「YouTube」は最も多く利用されているサービスとなっているし、「ニコニコ動画」の人気も根強い。さらに最近では、「ツイキャス」「LINE LIVE」などのライブ配信系サービスも若い世代から高い人気を獲得しており、スマートフォン上で利用する動画サービスは、若い世代に確実に定着している様子を見て取ることができる。

 無論、自宅に光などの固定回線を引き、Wi-Fiを使えばそこまでデータ通信容量がオーバーすることはないという意見もあるだろう。だがLTEやLTE-Advancedの導入でスマートフォンの通信速度が大幅に向上した現状、手間がかかる上に固定費がかかる固定回線を引くことは、仕事より娯楽や趣味が利用の主体となる若い世代にとっては面倒なものでしかない。また、自宅の回線敷設に関して権限を持つことのできない10代にとっては、そもそも固定回線を引くこと自体が非常にハードルの高いものとなっている。

 そうしたことから若い世代ほど固定回線を引かず、モバイル回線で多くのデータ通信容量を消費する傾向が強く、その分スマートフォンの通信容量に対するニーズが非常に高まっている。今回のauの施策はそうした若い世代の声をくみ取ったものであることは、確かであろう。

 またキャリアにとっても、データ通信容量の増量で顧客満足度を高められることにはメリットもある。今回の学割施策は、確かにインフラに対する負担を高めることになるかもしれないが、日本の人口構成を考慮すれば、対象となるユーザー数が与えるインパクトは大きくない。それよりむしろ、直接的な料金の引き下げ額を減らすことができる分、学割が経営に与えるインパクトを弱められることのほうがメリットに働くといえるのではないだろうか。

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