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金子智朗「会計士による会計的でないビジネス教室」

あなたは果たして「仕事」をしているのか?給料を払うに値するのか?

文=金子智朗/公認会計士、ブライトワイズコンサルティング代表
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 筆者が勤めていた外資系コンサルティング会社では、座席が固定化しないフリー・アドレス制が採られていたが、その座席が全従業員数よりはるかに少ない数しか用意されていなかった。当時の社長がよく言っていたのは、「価値を産む場は会社ではなくお客様のところだ。会社なんか来ないで、お客様のところへ行け」ということだ。そして、「喫茶店だろうが自宅だろうが、仕事ができる場があるならそこでしろ」ということだ。それまで典型的な日本企業にいた筆者は、正論すぎる正論に、まさに目からウロコが落ちる思いだった。それからというもの、筆者の考え方も働き方も相当変わった。

 実際には、全員が全員、付加価値を産み出すことに貢献するというのは難しいだろう。現実的には、すでに付加価値を産み出している会社に相乗りすることによって給料をもらっている面もある。社会全体で見れば、そういう社会が実現されていることは、それはそれで安定的で治安のいい社会につながるので、全面的に否定されるべきことでもないだろう。

 それでもやはり、ロボットやAIが相当程度の仕事を人間に取って代わろうとしている今、「自分は付加価値を産み出しているだろうか?」とシビアに自問自答してみることも必要だろう。

 昭和の古き良き時代の香りがいまだに漂うサザエさんも、いつまであのままでいられるかわからない。今のロボットやAIの進歩の速度を考えると、10年後には「来週のこの時間は、『マスオの上司がロボットに』『マスオ、ITに悪戦苦闘』『マスオ、早期退職制度に申し込む』の3本をお送りします!」なんてことになるかもしれない。
(文=金子智朗/公認会計士、ブライトワイズコンサルティング代表)

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