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新見正則「医療の極論、常識、非常識」

痩せたければきちんと3食採るべき?1日1食ダイエットは間違い?

文=新見正則/医学博士、医師
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痩せたければきちんと3食採るべき?1日1食ダイエットは間違い?の画像1「Thinkstock」より

 さて、今日はお正月に食べすぎて太ったので痩せようという話題で盛り上がっています。“極論君”は「1日1食でがんばる」と主張しています。また、“非常識君”は「それに加えて、薄着をして、冷たいものを飲んで、そしてプールで泳ぐ」とわけのわからないことを主張しています。“常識君”は「3食の量を減らして、気長に痩せる」という優等生のような発言です。

 さて、まず人はそれぞれです。ですから1日1食で快適な人はそれでも構いません。なぜ快適かというと、たった1回のエネルギー補給で日頃の消費カロリーを補えるということは、脂肪を上手に燃やせるシステムを持っているのです。つまり、それだけで超健康ということです。こんな人は、太っても簡単に痩せることができます。

 ある意味ボクサーが、試合前に極端な減量をできることにも通じます。ちょっと違うのは、彼らは最後は水分を絞り出して痩せています。ボクサーも最後の段階の手前まではひたすら脂肪を燃やしているのです。ほんの少しの食事であとはひたすら脂肪を燃焼できるので、短期間で痩せることが可能です。

 つまり極論君の発言は 1日1食で可能な人にとっては別段特別なことではありません。また、1日2食でもOKですし、朝食を食べなくても脂肪を上手に燃やせる人はなんでもないのです。

 その上、非常識君が言うように、薄着にして冷たいものを飲んで、そして冷たいプールなどで泳ぐと、体は寒い状態に曝されている体を守るために必死に熱を産生します。そんな時には通常以上のエネルギーが必要です。ですから、そんな極端なエネルギー消費にもついていけるだけの脂肪燃焼システムを持っていれば、そんな非常識な減量方法も実は相当有効なのです。

人それぞれ

 しかし、通常の人はそこまでの熱産生能力を持ちません。むしろ、ある段階で寒さに耐えるために、そして外気温の低下から体の大切な部分、つまり脳と心臓を守るために、手足の血行を必要最小限に絞ります。生命維持に必要な機能を最優先させるのです。そんな状態の初期段階が、手足が冷たい状態です。つまり、体が守りに入っている状態なのです。

新見正則/医学博士・医師

新見正則/医学博士・医師

1959年生まれ
1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年~ 慶應義塾大学医学部外科
1993~1998年 英国オックスフォード大学医学部博士課程
1998年~ 帝京大学医学部外科に勤務

 幅広い知識を持つ臨床医で、移植免疫学のサイエンティスト、そしてセカンドオピニオンのパイオニアで、モダン・カンポウやメディカルヨガの啓蒙者、趣味はトライアスロン。著書多数。なお、診察希望者は帝京大学医学部付属病院または公益財団法人愛世会愛誠病院で受診してください。大学病院は紹介状が必要です。

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