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航空経営研究所「航空業界の“眺め”」

中国経済、不気味な様相…「空」の異変から浮かぶ実態

文=稲垣秀夫/航空経営研究所主席研究員
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 次に示されるのが、グラフの1月から12月までの月ごとの旅客需要の推移である。まず、国内線、国際線別の推移については、国際線が2月以降20~25%の水準を維持しながら、年末へ向けても需要が安定していた。一方、国内線については3月の20%をピークに徐々に対前年同月の伸び率が低下し、11月、12月には対前年でプラスの水準を維持しつつも、5%を割る水準まで大幅な落ち込みを見せた。

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 次に、これを各社別に見たものが下のグラフである。3社とも似たような傾向でグラフが上下しているのが特徴である。全体的には3月の20%をピークとして12月の10%まで漸減している。また、6月までは伸び率の大きい順に南方航空、東方航空、中国国際航空であったが、8月の夏季ピーク以降は東方航空、中国国際航空、南方航空に変わってきた。上海を拠点とする東方航空の健闘が目立つ一方、中国南方航空は年前半の好調とは対照的に年の後半は下落の一途で20ポイントもの落ち込みを見せた。

訪日中国人の状況

 ここで、日本にとって注目すべき訪日中国人の状況を見てみた。以下グラフは、法務省の統計に基づき14年1月以降の訪日中国人の月ごとの入国数推移をまとめたものである。

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 昨年1月に日本政府が実施した中国人に対するビザ発給緩和が訪日中国人の増加に大きく貢献し、15年の2月以降は月40万人規模で推移してきた。9月以降急激な低下を見せているが、14年も同じ傾向を示していた。ただし、15年はやや規模が大きいようにも見える。これが今後どのように推移するのか注意深く見ていく必要があろう。

 中国航空市場の動向から読む今年の中国経済の空模様は、「曇りのち小雨」といったところである。
(文=稲垣秀夫/航空経営研究所主席研究員) 

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