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「ココロに効く(かもしれない)本読みガイド」山本一郎・中川淳一郎・漆原直行

「あの白いネコがお腹を出してきたよ!」ネコとオレの素晴らしき日々、そしてネコ万歳

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 よし、キチンと本は紹介した&担当者のコメントも取ったので、ここからはオレのネコ偏愛っぷりを書いておこう。

 オレはもともとネコは嫌いだった。というのも、オレが若い頃住んでいた家賃3万円のボロアパート周辺では野良猫が大量に発生しており、発情期ともなろうものなら、藪の中でギャーギャー毎晩鳴きわめき、モテないオレとしては「ケッ、貴様らエロいことしやがって、羨ましいぞ、この野郎」という感情を持っていたからである。ちなみに東海林さだおの漫画には、花を見て憤怒の形相を浮かべるモテない男が登場する。理由は「おしべ」と「めしべ」があり、男女がくっついているからだという。さらには、「安倍」という表札を見てこの男は怒りだす。理由は「アベック」を想像するからだという。この男のすさまじいところは、自分が使っている薄っぺらい敷き布団に対しても怒りを覚える点だ。

 友人がなぜ、そこまで布団に対して怒りを覚えるのかを聞くと、「アベック」に通じる「安倍川餅」があり、「餅」から「煎餅布団」にも怒りを覚えたというのである。こういったはちゃめちゃな論理展開こそ、東海林先生の真骨頂である。

 脱線したが、そんなオレのネコ観を変えたのが、2005年のことである。当時オレは下北沢の近くの一軒家に恋人と2人で住んでいたのだが、彼女が大喜びしながら帰ってきた日がある。その時彼女はこう言っていた。

「ねぇねぇ、通り過ぎるとお腹を出す白いネコがいるんだよ! お腹を撫でてきたよ!」

 ネコのことなんてどうでもいいと思っているオレとしては、「ふーん」程度にしか反応しなかったのだが、彼女はその後も「今日もあの白いネコがお腹を出してきたよ!」と言い続ける。そしていつしかそのネコには勝手に「チロ」という名前をつけた。首にスカーフを巻いているので、どこかの飼い猫だろうと彼女は言っていた。

 そんなある日、オレが家の外に出て水槽を洗っていたら、白いネコがじーっとこちらを見ている。「彼女が言っていたネコはこれだな」と思いつつも、オレとしては、水槽からタライに移した我がペットのドジョウ(フレディ)・ザリガニ(ブタ1号、ブタ2号)・ハゼ(よしお)をこのネコが狙っているのではないかと思い「フンギャー!」とこいつを威嚇した。

 しかし、このネコは逃げずに「ニャー!」とだけ鳴き、こちらを見ている。オレはかわいいかわいい我がペットがこいつに食べられてしまうのではないかと心配し、水槽を洗うスピードを速め、さっさと家の中に水槽を運ぶことだけを考えていた。この時、この白ネコは単なるイヤなヤツだったのである。

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