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吉野家、「3カ月牛丼食べ続けても問題なし」に専門家から「調査デタラメ」と批判殺到

文=ソマリキヨシロウ/清談社
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女性やファミリー層に弱い吉野家

 ちなみに、この研究で使用された「冷凍牛丼の具」は、吉野家が通販で取り扱っているものだ。5パックセットで2678円(税込)なので1個あたり約535円となり、100グラムあたり249キロカロリーと表記されている。一方、通常メニューのご飯抜きの「牛皿」の場合、330円で286キロカロリーだ。そもそも、「冷凍牛丼の具」と「牛皿」は似て非なるものである。

 では、なぜ吉野家はこんな隙だらけの研究結果を発表したのだろうか。ご存じの通り、牛丼業界は値上げによって客足が減っており、吉野家、松屋、すき家の大手3社がシェアを奪い合っている。

 特に、吉野家は女性やファミリー層に弱いとされ、CMに人気女性タレントのローラを起用するなど、イメージアップに躍起になっている。さらに、今回のような研究結果を発表することで、「牛丼はヘルシー」という印象を与えたかったのだろう。

「吉野家に限らず、各牛丼チェーンはきのこや野菜をたっぷり使用したメニューを採り入れたり、サラダなどのサイドメニューを充実させたりして、健康に力を入れています。ヘルシーさをアピールするのであれば、今回の研究のように『牛丼の具』だけを食べ続けるのではなく、できる限り品数を増やしてバランスの良いメニューを提案するほうが理にかなっており、売り上げもアップすると思うのですが……」(同)

 ヘルシーなイメージをつくり上げるために、ちぐはぐな活動を続ける吉野家。今回の研究結果からは、牛丼業界の過酷な状況やシェア争いへの焦りが読み取れるのではないだろうか。
(文=ソマリキヨシロウ/清談社)

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