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羽田圭介にオファーが絶えない理由
羽田氏にメディアからのオファーが絶えない理由は、リーズナブルなギャラ(いわゆる文化人枠のため)と、前述のように強烈なキャラクターを隠さないなど、セルフプロデュースの巧みさにある。羽田氏は事務所に所属しておらず、マネジャーなどもいないようで、バックで彼を操る人物の存在を感じないという点も大きいだろう。
一方、又吉の場合は「お笑い芸人に小説を書かせた」として、出版社の女性編集者が脚光を浴びた。彼女は、受賞後に「又吉さんによって、純文学は活性化しました」と、『火花』の内容より話題性や売り上げ重視ととられかねない発言をしている。本来は裏方である編集者に少なからずスポットが当たってしまったことに対して、「プロデュースの失敗例」と見る向きもある。
しかし、羽田氏の場合は違う。出版関係者によると、すでにセルフプロデュースの「次の一手」として、テレビなどのメディア露出ではなく、大学の講師や講演会などの活動を視野に入れているという。そういった動きができるのも、作家にとって最高の肩書ともいえる「芥川賞受賞」を手に入れたからだろう。くれぐれも、作家や予備校講師などの知識人に目をつけて、すべてを吸い上げようとする大手芸能プロダクションからの誘いには注意してもらいたいものだ。
(文=アーク・コミュニケーションズ)