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理央周「顧客視点の現場」

現在のタクシーサービスよりはるかに便利なUberは、日本で必ず普及すると考える理由

文=理央周/マーケティングアイズ株式会社代表取締役、売れる仕組み研究所所長
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 IoT(Internet of Things)の普及により、モノとインターネットの融合が広まっているが、本質はこのように、ネットを使って顧客または顧客候補の「行動や志向」がビッグデータとして蓄積される点にある。

 こうなると、タクシー会社のほうはためてあるデータをもとに、顧客の動向を予測し、「来週は東京出張ですよね? しかし、雪が降りそうですので、タクシーのご用命は大丈夫ですか?」というサービスも可能になる。

 こうなると、筆者が体験した上記のようなユーザーサイドの課題は解決されそうである。

 Uberをそのまま日本に持ってくると、既存事業者や業界団体などから反対される可能性が高い。しかし、Uberとしてではなくこの仕組みをシェアリング・エコノミーおよびIoTとして捉えた場合、利便性の高さゆえに消費者・生活者から支持されるであろう。

 この状況は、アマゾンが日本に入ってきたときと似ている。もっといえば、「黒船」である。

 市場で勝てるかどうかを決めるのは、事業主でも業界団体でも行政でもない。エンドユーザーなのだ。顧客志向は「顧客の立場に立つこと」が出発点である。その意味で、Uber、IoT、シェアリング・エコノミーの合体は、この先の新結合として日本でも普及していくだろう。
(文=理央周/マーケティングアイズ株式会社代表取締役、売れる仕組み研究所所長)

理央周/マーケティングアイズ代表取締役

理央周/マーケティングアイズ代表取締役

マーケティング・コンサルタント、企業研修講師。1962年生まれ。静岡大学人文学部卒。フィリップモリスなどを経て、インディアナ大学経営大学院にてMBAを取得。アマゾンジャパン株式会社、マスターカードなどで、マーケティング・マネージャーを歴任。2010年に起業。収益を好転させる中堅企業向けコンサルティングと、従業員をお客様目線に変える社員研修、経営講座を提供。2013年より関西学院大学経営戦略研究科教授として教鞭をとる。著書は『「なぜか売れる」の公式』(日本経済新聞出版社)、『仕事の速い人が絶対やらない時間の使い方』(日本実業出版社)など。商工会議所や経営者会での講演、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌への出演、寄稿も多数。


【HP】マーケティングアイズ株式会社

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