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認知症、78歳が82歳妻を介護する現実…暴力的になった家族とどう接するのか

文=末吉陽子
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アルツハイマー型認知症

「忘れていることを指摘されても思い出せず、片付けや捨て方などの手順がわからなくなるなど、判断能力の低下が見られます。そのため、例えば食事をしたばかりなのに、『まだ食べてない』と何度も言うことがあります。その時に『食べたばかりでしょ』と否定してしまうと、認知症の人は、どんどん自信をなくし、引きこもってうつ病のようになり、さらに症状が進んでしまいます」(同)

脳血管性認知症

「予防できる認知症といわれています。脳梗塞や脳内出血などの血管障害が原因で生活習慣病から発症、同じことをしてもできる時とできない時が繰り返し起きる『まだら症状』が出ます。健康管理、適度な運動、食生活に配慮することで予防できます」(同)

レビー小体型認知症

「周りの人には見えないものが本人には見える、幻視の症状が顕著になります。『部屋に知らない人がいる』などの発言をしますが、その際、周囲が『誰もいない、いない』など責めてしまうと逆効果になります。そして、責められた反動から、暴れるといった行動にもつながります。また、パーキンソン病の症状の出現があります。その症状の特徴から、転倒防止を考えることが大事です」(同)

前頭葉側頭型認知症

「この認知症は、脳の前方部分で『理性』をつかさどる部分が侵されるため、物事の良し悪しが判断できなくなります。代表的な特徴として『ピック病』が挙げられます。ス-パーで万引をする、買い物をしてもレジを通らないで帰る、などの反社会的行動が起こり、大きな誤解を招くことになります。認知症という病気が原因で起こる行動ということを周囲が知らないと、混乱を招きます」(同)

 なお、認知症の人はすべてを忘れてしまうわけではなく、最後まで快・不快の感情は残るといわれている。

「何度も同じことを言うため、家族はイライラしてしまいがちですが、そこをこらえて『まだ、ご飯を食べてなかったのね』と果物を用意するなど、認知症の人が思い描いている場面に合わせた対応をすることが大事です」(同)

本人が人生で大切にしていることを尊重する

 また、認知症の予防や進行を遅らせるために、「アクティビティ」をコミュニケーションに取り入れることも効果的だという。

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