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大阪は中国人富裕層を取り入れて元気になるべき!民主党・尾立議員が提言!

文=安積明子/ジャーナリスト
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スーパーグリッド構想

 安倍内閣の安全保障政策については、日本のコストを増大させ、防衛費増大のしわ寄せは福祉削減か増税に向けられることを示している。何よりの損失は、日本が戦後に築いてきた「信頼と平和のブランド」を損なうことだという。すなわち尾立氏が主張するのは、アベノミクスは百害あって一利なしというわけだ。

 ではアベノミクスではなく、どういう政策を講じるべきかというと、尾立氏は成熟時代にあわせてボトムアップを図り、格差を解消して分厚い中間層がいる社会を目指すべきだという。安全保障は専守防衛に徹し、「近くは現実的に、遠くは抑制的に、人道援助は積極的に」をモットーとする。

 さらに領域警備法を整備して「グレーゾーン事態」に対応し、東アジアの安定をつくるために日本、韓国、中国、ロシア、モンゴルをエネルギーで結ぶ「スーパーグリッド構想」を提唱する。日本を中心に拡大するアジアがそこにある。

 尾立氏の地元である大阪については、「アジアに開いた都市」として位置づける。すなわち、世界の成長を牽引するアジアのパワーを取り入れようという思惑だ。また長期滞在し、多くのお金を落してくれる富裕層のアジア人観光客を取り込むことで、大阪は元気になると主張する。

 かつての大阪は「天下の台所」と呼ばれ、堺など新進気鋭で自由な気風に溢れる町が存在した。その時のパワーを復活させ、それを全国にいき渡らせる。それが著者の思いではないだろうかと、本書を読み終わってふと感じいった。
(文=安積明子/ジャーナリスト)

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